日曜日

カスタムMSS2のSambaを「ごみ箱」対応にする

カスタムファームウェアを入れたNAS「Maxtor Shared Storage II」(MSS2)にSambaを入れてみます。
参考過去記事:
 MSS2にカスタムファームウェアを入れる
 カスタムMSS2のパッケージ管理システム(optwareとipkg)について

Sambaは標準で入ってるのに、なぜ自分で導入するの?

純正MSS2にもSambaは入っています。というかNASですから、Sambaこそがメイン機能です。
じゃあどうしてわざわざ改めてSambaを入れるかと言うと…、デフォルトで入ってるSambaには「ごみ箱」(recycle bin)機能がないのです。
ごみ箱機能は――削除操作したファイルをいきなりHDDから消してしまわずに、いったん一時的な場所に格納しておく…という説明をするまでもないポピュラーなものですが――PC上ではローカルなHDDにしか使えません。
そのため、NASでごみ箱を使うには、PC側ではなくNAS側で仕組みを用意する必要があるのです。

ipkgを使ってoptwareのSambaをインストール

ではSambaをインストールします。
# /opt/bin/ipkg list | grep samba
samba - 3.2.15-1 - Samba suite provides file and print services to SMB/CIFS clients.
samba2 - 2.2.12-1 - Lightweight Samba suite provides file and print services to SMB/CIFS clients.
samba3-dev - 3.2.15-1 - development files for samba3
samba3-swat - 3.2.15-1 - the Samba Web Admin Tool for samba3

現在の安定版が3.4系で、その前の安定版が3.3系なので、optwareで入手できる3.2系は「前の前の安定版」ということになりますが、ごみ箱を使うぶんには差し支えありません。

# /opt/bin/ipkg install samba
Installing samba (3.2.15-1) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/samba_3.2.15-1_arm.ipk
package samba suggests installing cups
Installing popt (1.15-1) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/popt_1.15-1_arm.ipk
Installing readline (6.0-1) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/readline_6.0-1_arm.ipk
Installing openldap-libs (2.3.43-1) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/openldap-libs_2.3.43-1_arm.ipk
Installing openssl (0.9.7m-5) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/openssl_0.9.7m-5_arm.ipk
Installing libdb (4.2.52-3) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/libdb_4.2.52-3_arm.ipk
Installing gdbm (1.8.3-2) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/gdbm_1.8.3-2_arm.ipk
Installing cyrus-sasl-libs (2.1.23-1) to root...
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/cyrus-sasl-libs_2.1.23-1_arm.ipk
Configuring cyrus-sasl-libs
Configuring gdbm
Configuring libdb
Configuring openldap-libs
Configuring openssl
Configuring popt
Configuring readline
Configuring samba
The original samba version 2 config (/etc/samba/smb.conf) is no longer
working with this version of samba.
Please create a new samba version 3 config (/opt/etc/samba/smb.conf).
After verify your smb.conf file, modify and execute /opt/etc/init.d/S08samba
to activate the samba version 3.
Successfully terminated.

Sambaパッケージだけでなく、依存しているパッケージもいくつか自動でインストールされたようです。

これでごみ箱が使えるようになったかというと、最後のメッセージを見るに、いま入れたSambaは自動的には使用可能にならない模様。
指示に従い、/opt/etc/samba/smb.conf を作成してから /opt/etc/init.d/S08samba を書き換えることにします。

smb.confの設定

smb.confを一から作るのも大変なので、デフォルトのsmb.confを流用します。
/etc になくて探しましたが、/usr/lib で発見。
(ちなみにSambaが使うディレクトリは、smbd -b としてビルドオプションを表示させれば分かります)

元のSambaのバージョンは 3.0.10 だったので(smbd -Vで確認できます)、設定ファイルの互換性的には問題ないでしょうということで、ごみ箱に関する部分だけ書き加えます。

ユーザーの共有リソースのセクションに、下記赤字部を追加しました。
[***]
comment = ***
path = /share/***
invalid users =
read list =
write list = "***"
printable = no
vfs objects = recycle
recycle:repository = .recycle
recycle:keeptree = yes
recycle:versions = yes

init.d/S08sambaの編集

次に /opt/etc/init.d/S08samba を編集します。
とりあえず中身を見てみると、
#!/bin/sh

# set samba_active=1 to activate samba
samba_active=0

[ 1 = $samba_active ] || exit 0

if [ -n "`pidof smbd`" ] ; then
    echo "Stopping smbd:"
    killall smbd
fi

if [ -n "`pidof nmbd`" ] ; then
    echo "Stopping nmbd:"
    killall nmbd
fi

sleep 2

echo "Starting nmbd:"
/opt/sbin/nmbd -D
echo "Starting smbd:"
/opt/sbin/smbd -D

なるほど、このままではSambaが起動しないようになっています。
「samba_active=1」と書き換えます。他は触る必要はなさそう。

デフォルトのSambaを無効化

新しいSambaを起動する前に、古いSambaを止めましょう。
Web管理画面を Advanced Features > Advanced Configuration >Services と進み、nmbd と smbd のチェックボックスをoffにします。

Sambaの認証ファイルをコピー

このままでも新しいSambaは動きますが、共有フォルダにアクセスしようとしても認証が通りません。パスワードが格納されているファイルもコピーします。
# cp /usr/private/secrets.tdb /usr/private/smbpasswd /opt/etc/samba

新しいSambaを起動

# /opt/etc/init.d/S08samba

これでごみ箱も使えるようになったはずです。ファイルを削除すると、.recycleフォルダの中に出現するはず。

カスタムMSS2のパッケージ管理システム(optwareとipkg)

カスタムファームウェアを入れたNAS「Maxtor Shared Storage II」(MSS2)では、optwareというパッケージシステムが使えるようになります。

パッケージ管理コマンドipkgの使い方

パッケージ管理には ipkg というコマンドを使います。/opt/bin に入ってますが、パスは通ってないかも。
引数なしで実行すれば使い方が表示されます。とりあえず次の3つを知っておけば何とかなりそう。
# ipkg update
利用可能なパッケージの一覧をサーバーから取得
# ipkg list
利用可能なパッケージの一覧を表示
# ipkg install <パッケージ名>
指定したパッケージをダウンロードしてインストール

ipkg installでは依存するパッケージも自動的にダウンロードしてくれます。
大体Debianのパッケージ管理システムに似てるので、dpkgとかaptに慣れている方はすんなり使えるかと。

ちなみにどれくらいの数のパッケージがあるかと言うと、
# /opt/bin/ipkg list | wc -l
1423

なんと4桁です。ipkg list | grep *** みたいな使い方が現実的。

ディレクトリ構成

optware関係は /opt 以下に入ってるみたいです。なお、
# mount
/dev/sda6 on /share type ext3 (data=writeback)
none on /var/spool/cron type ramfs (rw)
/share/.optware on /opt type ext3 (rw)
/dev/sda2 on /mnt/__mxo_sda2 type ext3 (rw)
というわけで実体は /share すなわち /dev/sda6 に置かれており、システムの入っている sda1/2 とは別のパーティションです。
そのおかげで、たとえばカスタムファームウェアがバージョンアップした場合、イメージファイルを dd of=/dev/sda1 としても、インストールしたoptwareが消えたりせず安心です。

デーモン系はどうなっているかと言うと、

 起動時に /etc/init.d/rcS が実行される
   ↓
 rcS内で /etc/init.d/rc.optware start が実行される
   ↓
 rc.optware内で /opt/etc/rc.optware が実行される
   ↓
 rc.optware内で /opt/etc/init.d/S??* が実行される

という流れなので、optware関係は /opt 内で完結できる仕組みになっているようです。

パッケージをインストールしてみる

次記事で実際にパッケージをインストールしてみます。

[おまけ] ipkg update の実行結果

# /opt/bin/ipkg update
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/Packages.gz
Inflating http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/cs05q3armel/cross/stable/Packages.gz
Updated list of available packages in /opt/lib/ipkg/lists/armel
Downloading http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/mssii/cross/stable/Packages.gz
Inflating http://ipkg.nslu2-linux.org/feeds/optware/mssii/cross/stable/Packages.gz
Updated list of available packages in /opt/lib/ipkg/lists/mssii
Successfully terminated.

NAS「Maxtor Shared Storage II」のバックアップ機能

「Maxtor Shared Storage II」はHDDが1台しか内蔵されていない、シンプルなNASです。RAIDを組んだりはできませんが、USB端子が搭載されているので、外付USBのHDDにバックアップを取ることができます。

バックアップ手順

Web管理画面のトップページにアイコン付きメニューがあるので、それを選んで進めるだけです。
MSS2:バックアップ

USBで接続するHDDの事前準備

HDDはあらかじめ ext3 でフォーマットしておく必要がありそうです。(ちょっとハードル高めでは…)

MSS2上でUSB接続のHDDをフォーマットすることもできるんですが、Web管理画面からはFAT32フォーマットしかできないようです。FAT32パーティションは、バックアップメニューで「どのパーティションにバックアップする?」と訊かれたとき、そもそも選択肢に出てきてくれません。

カスタムファームでしたら、MSS2にtelnet/ssh接続して /usr/sbin/mkfs.ext3 /dev/sdb? でフォーマットできます。
純正ファームウェアの場合は…Linux等のPCにつないでフォーマットするのが早道かと。Parted MagicみたいなCD/USBメモリから起動できるLinuxでももちろんOK。

HDDは、パーティションが複数切ってあっても大丈夫です。論理パーティションへのバックアップも可能。

バックアップ所要時間

初回はフルバックアップなので、とても時間がかかります。
データ量440GBほどでバックアップを取りましたが、9時間半かかりました。

なお、次回は差分バックアップになるので、毎回そんなに時間がかかるわけではないです。
フルバックアップの翌日に再度バックアップを実行してみたところ、10GB程度が15分で終わりました。

もっとも、バックアップ中もNASとしての利用は可能ですので、所要時間はそんなに気にしなくてもいいかと。

バックアップの裏側

バックアップ中に ps してみたら、/usr/bin/backup/start.sh というスクリプトが動いていました。
中身を見てみたら、バックアップは GNU tar のインクリメンタルバックアップ(-g / --listed-incrementalオプション)で行っているようです。
・月に一度はフルバックアップ
・週に一度はレベル1バックアップ
というなかなかちゃんとした運用計画。せっかくcronで回せるようになっているのですから、バックアップ用HDDは常時接続しておきましょうということでしょうか。でもUSB接続HDDを24時間通電しておくって、どうかなあ……。

このバックアップシステムの難点

インクリメンタルバックアップはGNU tarの仕組みをそのまま使っているので、機能的には安心です。
ただ、バックアップ先HDDの容量という点は不安が残ります。NAS内蔵HDDの倍以上の容量がないと心配ですよね。
だって、フルバックアップをする際、「前回のフルバックアップ」のファイルを消してからじゃないと「今回のバックアップ」に必要な容量が空かないわけで。

「いまあるファイルのバックアップ」が重要で、「過去のファイルを取り戻したい」というニーズがないなら、rsyncでのバックアップを考えたほうがいいかもしれません……。

月曜日

Maxtor Shared Storage IIカスタム:本体ボタンで電源を切れるようにする

NAS「Maxtor Shared Storage II」にカスタムファームウェアを入れたところ、いっとき電源が切れなくなって慌てました。
本体背面の電源ボタンを押して電源を切っても、再起動してしまうのです。
あれこれ試して、なんとか解決。

【対処法1】とりあえず電源を切るには

Web管理画面からなら、電源を切ることができます。
Advanced FeaturesAdvanced Configuration と進むと、純正ファームウェアの時にはなかった「Restart or Shutdown」という項目が増えています。この「Shutdown」のリンクをクリックすれば電源断。

あるいは、リンク先URLである http://IP-ADDRESS/extra/power.asp?action=shutdown をブックマークしておくという手もあります。

【対処法2】本体ボタンで電源を切れるようにするには

Advanced FeaturesAdvanced ConfigurationServices と進みます。
ページの下の方にある「Wait for button press on startup」にチェックを入れます。
カスタムMSS2:電源ボタン設定
チェックが入っていても、ボックスの色が赤っぽかったら、一度オフ→オンしてグリーンにします。

これで、本体ボタンを押しても電源が切れるようになりました。
逆に、このチェックボックスがオフの場合は、コンセントを挿すだけで(電源ボタンを押さずとも)電源が入るようになります。停電が多い地域に住んでる場合にオススメ?

火曜日

「Maxtor Shared Storage II」にカスタムファームウェアを入れる

NAS「Maxtor Shared Storage II」(MSS2)のHDDを換装した際、純正ファームウェアのイメージファイルをddコマンドで新HDDに導入しました。
このイメージファイル、実体は、
% file coyote-3.1.28.img
coyote-3.1.28.img: Linux rev 1.0 ext3 filesystem data (large files)
思いっ切りLinuxです。ということは、ある程度のカスタマイズなら簡単にできそう。
PCでマウントしてみて、起動プロセスや設定の仕組みを自分で調べて……というのもいいのですが、既にカスタム済みのファームウェアを作った方がいるので、今回はありがたく使わせてもらうことにしましょう。

カスタムファームウェアの適用手順

家庭用ゲーム機の“カスタムファームウェア”の場合は、純正ファームウェアのセキュリティホールを突くために様々なテクニックや道具が必要でしたが、MSS2の場合は全く難しいことはありません。

  1. 純正ファームウェアを3.5.74にしておく。
  2. www.openmss.orgのフォーラムから edamame-3.5.74.custom.bin をダウンロード。
  3. 純正ファームウェアのアップデートと全く同じ手順で、カスタムファームウェアのbinファイルを適用する。

つまり純正ファームウェアのアップデート手順そのままです。なぜカスタムファームウェアのファイル名が“枝豆”なのかは謎。

いちおうお約束として書いておきますが、事前にファイルはバックアップしておいてください。ファームウェアを書き換えてもファイル保存用パーティションには影響ないはずですが、万一、何かあっても責は負いかねます。

カスタムファームウェアを使うメリットは?

純正ファームウェアではできない機能を追加できます。
  • telnet/sshログインを可能にする
  • 自由にcronを回す
  • ファイルサーバ(Samba)に「ごみ箱」機能を付け足す
  • 電源コンセントにプラグを挿したら、電源ボタンを押さなくても自動起動させる
  • 一定時間アクセスがなかったらHDDをスリープさせて冷却ファンを止める
…等々、実用性の観点からもチャレンジしてみる価値はありそうです。追っていろいろ試す予定。

月曜日

Windows 7にしたら、Tere TermのCygwin接続(cygterm)で邪魔な黒いウィンドウが出てくるけど

telnet/sshクライアントにはTera Termを使っています。Cygwinを使うときにも重宝していたのですが、Windows 7にしてから、Cygwin接続(cygterm)の機能を使うと、必要のない黒いウィンドウが2つも開いて、じつに邪魔でした。

Cygwin自体が使えないわけじゃないので我慢してましたが、思い立って調べてみたら Cygwinバージョン1.7ならWin7でも大丈夫 とのこと。1.7はまだβですが、入れてみたら確かにこの問題は解決。

なお、1.7になっていろいろ変わっているのでちょっと注意。

日曜日

NAS「Maxtor Shared Storage II」の内蔵HDDを交換

NAS「Maxtor Shared Storage II」の内蔵HDDを交換しました。手順を記しておきます。
(と言っても2chのNAS総合スレPart13 (LAN接続HDD)に書いてあるとおりなんですが)

必要なもの

新しいHDD(3.5インチSATA)
NASなのであまり速度は必要ありません。HDDの読み書きが速くても、ネットワークのスピードとかに足を引っ張られるためです。なので値段の安い5400rpmで充分。むしろ遅いHDDのほうが、発熱も少なくて安心です。
プラスドライバー
ご家庭にある普通のネジ回しでOK。
作業用PC
新HDDにNASのファームウェアを導入するときに必要です。Windowsだけで作業を完結するのは難しいですが、CDやUSB起動ができるマシンなら、そこからLinuxを起動できるので大丈夫。 SATAのHDDを直接接続できないPCの場合(ノートPCなど)は、SATA-USB変換アダプタも用意してください。
NASの保証が無効になる覚悟
このNASは、「剥がすと保証は無効になるよ」というシールを剥がさないと分解できません。もっとも国内正規流通のない輸入品ですから、そもそもメーカー保証なんてないに等しいですが。

なお、保証を無効にしてでも交換したくなった理由は、前記事 舶来NAS「Maxtor Shared Storage II」搭載HDDに潜む恐ろしい罠 で。

まずバックアップ

NASの内容をどこかにバックアップします。

一応、めんどくさがりの方のために「旧HDDから新HDDに直接データを移す方法」も後で紹介します。
ただし、HDD交換作業中にうっかり手を滑らせたりすると取り返しのつかないことになりますので、できれば事前にデータは複製しておきましょう。

NASファームウェアを公式サイトからダウンロードして、イメージファイルを抽出

現在入手できるファームウェアの最新版は「Maxtor Central Axis」化を伴うバージョン3.5.74ですが、今回は「Maxtor Shared Storage II」時代の最終版となるバージョン3.1.28を使うことにしました。バージョン上げたければ後からアップデートできますし。

ダウンロードした mss_v_3_1_28.zip を展開して MSS_V_3_1_28.bin を取り出します。
拡張子がbinですが実はtgzなので、さらに展開してイメージファイルを取り出しておきます。
% file MSS_V_3_1_28.bin
MSS_V_3_1_28.bin: gzip compressed data, from Unix, last modified: Fri Jul  6 02:02:08 2007

% tar ztvf MSS_V_3_1_28.bin
-rw-r--r-- yoh/yoh   104857600 2007-03-17 02:43 coyote-3.1.28.img
-rw-r--r-- root/root        52 2007-07-06 02:02 coyote-3.1.28.img.md5sum
-rwxr-xr-x yoh/yoh         182 2007-06-28 08:23 mxo_upgd_postscript.sh

% tar zxf MSS_V_3_1_28.bin

% file coyote-3.1.28.img
coyote-3.1.28.img: Linux rev 1.0 ext3 filesystem data (large files)

新HDDのパーティションを切ってフォーマット

新HDDをそのままNASに取り付けても使えません。あらかじめHDDの初期化が必要です。

作業はUnix系の環境で行います。「Windowsしかないよ!」という人は、CDかUSBメモリで起動するLinux環境を作るのが確実です。
私はParted Magicを使いました。「pmagic-*.iso.zip」(*はバージョン番号)をダウンロードして、ZIPファイルの中にあるISOファイルをCD-Rに焼いて、そのCDから起動するだけです。

新HDDのパーティションを次のように切ります。
sdX1 256MB 83(Linux) フォーマット不要(ファームウェア用)
sdX2 256MB 83(Linux) フォーマット不要(ファームウェア予備用)
sdX3 256MB 82(Linux swap/Solaris) (スワップ領域)
sdX4 残り全部 5(拡張領域)
├ sdX5 512MB 83(Linux) ext3(/tmp)
└ sdX6 残り全部 83(Linux) ext3(ここがファイル保存用)

sdXは各自環境で読み替えてください。ウチはsdbでした。

パーティションsdX5/6をext3でフォーマットします。sdX3はスワップ領域として初期化(mkswap)。
sdX1/2はファームウェアのイメージを直接書き込むので、フォーマットは不要です。

ファームウェアを新HDDに書き込む

先ほどダウンロードしてきたファームウェアを新HDDに導入します。GUIで作業する方法もあるのかもしれませんが、私は使い慣れたddを使いました。
% dd if=coyote-3.1.26.img of=/dev/sdX1 bs=1m
% dd if=coyote-3.1.26.img of=/dev/sdX2 bs=1m
bs(ブロックサイズ)はお好みで。(bs=1mでうまくいかない場合、いただいたコメントによると bs=4096 がいいみたいです)

Parted Magic上で作業するなら、Windows上でダウンロードしたファームウェアのイメージファイルは、USBメモリ等で運んでくるのがいいかもしれません。(Parted Magicは設定すればネットワークを使えるみたいなので、直接Parted Magic上でファームウェアをダウンロードしてくるという手もありますが)

私はWindows上で、Cygwinのddを使いました。

これで新HDDの準備は整いました。

NASを分解して旧HDDを取り外す

いよいよNASを分解します。リアパネルのネジを皮切りに、外装をはがしつつバラしていきましょう。静電気に注意。これからだんだん寒くなりますが、セーターを着て作業するのはやめましょう。
MaxtorSharedStorageII/本体背面
外装を留めているプラスチックの爪が外れにくいですが、頑張ってるうちにバキバキ折れちゃうと思います。折れても大した支障はありません。

Maxtor Shared Storage II 分解

ここまで開けたら、元から入っているHDDを取り外します。ネジ留めされている青いゴム足×4は新HDDに付け替えましょう。
旧HDDが本当は「7200.11」なのにラベルは「ES.2」と書かれているのを確認して、ヤレヤレとため息でもついておきましょう。

ロットによっては本当にES.2が入ってるかもしれないので、PCにつないでチェックしてみるのも一興です。

よりみち:ファンを静かにする

「最近ファンがうるさくなった?」とお思いの方、せっかく分解したついでに、ゆるんできたファンのネジを締め直すとガタつきが減って静かになるかもしれません。ただし締め方によっては、逆に筐体と共振してうるさくなることもあるので注意。
「防振ワッシャー」みたいな便利パーツを買ってきて挟むという手もあります。私はアマゾンでサンワサプライ TK-SS4というのを買ってみました。10コ入りで273円。2コしか必要ないで8コも余るのが難点ですが、静かになりました。

ちなみにこのサンワサプライのシリコンゴムワッシャー、穴径が4mmと少々大きめで、ファンの取り付けネジを強く締めると抜けちゃいます。アマゾンで買うならバリューウェーブ BS-050Sのが径2.5mmでいいかも。

新HDDを取り付けて組み立て

青いゴム足をネジ留めして、SATA&電源ケーブルを挿して、筐体を組み立てます。

電源ONして様子をみる

電源を入れます。起動中は“点滅”する電源LED(筐体正面の3つ並んでるLEDの一番上)が“点灯”状態になれば、HDD換装は成功です。後はバックアップしておいたファイルを戻しましょう。

ちなみに私のケースでは、再起動を繰り返すばかりで点灯状態になりませんでした。HDDにアクセスしていなそうなタイミングを見計らって電源をOFFにして再確認。sdX5/6をext3でフォーマットするのを忘れてました……。

おまけ:旧HDDから新HDDに直接データを移すには

旧HDDのデータをいったんバックアップしてからHDDを換装するとなると、バックアップ用に最大1TBの空きHDDが必要です。そんなに余裕ないよという場合は、旧HDDから直接、新HDDにデータを移すことも可能です。

まずは上の手順に従って、旧HDDを取り外して新HDDを取り付けます。
旧HDD内のデータは、特に暗号化されているわけでもなく/dev/sdX6に入っていますので、ext3が読めればファイルを取り出せます。Linuxなら普通にマウントするだけ。

WindowsでもExt2fsdなんかを使えばext3フォーマットのパーティションにアクセスできます。マウント時のオプションでcodepageをutf8にしないと、日本語ファイル名が文字化けするので要注意。

木曜日

舶来NAS「Maxtor Shared Storage II」搭載HDDに潜む恐ろしい罠

半年ほど前に買った謎の格安NAS「Maxtor Shared Storage II」。なぜ安かったかと言うと、どうも次の2つの理由があったみたいで。
1) 設定画面のユーザインタフェースが日本語非対応(保存するファイルの名前や内容には日本語は問題なく使えます)
2) 搭載されているHDDがSeagateのバグありHDD(MaxtorはSeagateに買収されています)

1) は大した問題じゃないんですが(設定画面なんてそうしょっちゅう見るものでもないですから)、2) はけっこう致命的な問題で、具体的は「ある日突然HDDにアクセスできなくなる(ロックしてしまう)」というもの。
参考:7200.11不具合 - HDD購入情報Wiki
ちなみにこのNASに載ってるのは「Barracuda ES.2 SATA(1TB)」。

ロックしちゃったら最後、そのHDDはBIOSレベルで認識できなくなります。ただしファームウェアの論理的な障害なので、HDDに保存してあったデータ自体は残っているのはせめてもの救い。

●ロックしちゃったらどうすればいい?

保証期間内なら良品と交換してくれるみたいですが、空っぽのHDDをもらっても「そういうことじゃなくって!」と言いたくなります。記憶媒体にとって大事なのは「媒体」じゃなくて「記憶」なわけで。
本国ではデータ復旧してくれるという話もありますが、日本法人はそういうケアはしてくれないみたいで、仕方ないのでネットでは自力で解除する方法が編み出されています。すごい。

ただし、HDDを分解して、使われてない端子に信号線つないで、シリアル通信でコマンド入力する……という、かなり手先の器用さを要求される仕事です。
いくつか電子パーツや珍しいネジ回し(トルクドライバー)を用意しなければなりませんが、自分で下調べして買いに行くのが面倒な場合、必要な道具や部品が揃ったキットが2~4千円くらいでオークションに出品されてますので、それを買っちゃうのもアリです。秋葉原までの電車代や所要時間を考えると、キットのほうが安いくらいかも。
ロック解除キット(Yahoo!オークション)

そもそも自分で作業する自信がない……という場合、HDD修復業者に依頼するという手もありますが、数万~十数万円かかります。
ところがオークションを見たら、「ロック解除作業代行」を数千円で請け負っている個人もいる模様。作業をロック解除に限定してしまえば、通常のHDD復旧よりも遙かに簡単だし、やることが決まりきってるからか、HDDの送料を含めてもキット代プラス2~3千円程度で済みます。HDD内のデータの重要度(機密性)次第では、自分で作業するより代行サービスを頼んだほうがむしろリーズナブルかもしれません。
ロック解除代行(Yahoo!オークション)

●ロックさせないにはどうすれば?

あらかじめHDDのファームウェアをアップデートしておけば、このロックバグは解消される――とされています。
ただ、調べてみると次のような話も。
アップデートしてあってもロックされることがある?
ロックとは別のバグもある

なんというか、このHDDのことはあまり信用せず、バックアップ専用にでもするのがよさそうです……。

●「Maxtor Shared Storage II」(MSS2)搭載HDDの特殊事情

まず、MSS2搭載のHDDを取り出すにはMSS2を分解する必要がありますが、そのときMSS2の保証は無効になるのでご注意を。「これをはがすと保証は効かなくなるよ」というシールに隠されたネジを外さないと分解できません。
まあ、MSS2はもともと国内正規流通品じゃないので、保証なんてあってないようなものですが。

そして取り出したるMSS2内蔵HDD、「ラベルに書いてある型番と中身が違う」というとんでもない罠が潜んでいます。

HDDのラベルには「Barracuda ES.2」(型番ST31000340NS)と書かれており、Seagate公式サイトによるとこのモデルは「サーバ・エンタープライズ向け」とあります。
ところがHDDをPCに接続して、ツール等から型番を見てみると、デスクトップ用の「Barracuda 7200.11」(型番ST31000340AS)と表示されるのです。

参考:2ch NAS総合スレPart13 (LAN接続HDD)

259 :不明なデバイスさん :2009/05/09(土) 18:20:30 ID:Pfkqk1VJ
>>255
同じです BIOSはST31000340ASと認識する でもラベルにはNSと書いてある
270 :不明なデバイスさん :2009/05/10(日) 09:53:53 ID:MjYWIxVl
うちもラベルはST31000340NS、BIOSから見るとST31000340AS firmがSD35
413 :260 :2009/05/18(月) 23:10:44 ID:lvlpkCXR
Seagateから最終解答。
MSSII内蔵HDDの話ですが、あくまでラベル表記(NS)が正しく、
ASと表示されるのはToolの誤認識だそうです。原因は不明だそうでw

そしてそれなら何故SN06へファームアップ出来ないのかは謎のままorz
420 :267 :2009/05/20(水) 22:05:06 ID:ZwZrViLM
>>413
少なくとも我が家のHP XW4600とIntelのG45マザーだと、BIOSレベルでもST31000340ASって出るんだけどね。

ファームウェアをバージョンアップする際も、ES.2(NS)用ではなく7200.11(AS)用のアップデータを使う必要があるようです。メーカーとしては「どうせNASの筐体を開けるなんてことはしないだろうから(保証も効かなくなるし)、ラベルを貼り間違えたHDDを使っちゃっても分からないだろう」ということなんでしょうか。

この「ラベル間違い問題」が厄介なのは、ラベルにあるシリアル番号をSeagateのサイトで調べると、「このHDDはロックバグの対象ではない」と言われるのです。実際には思いっ切りロックするのに……。

●HDDを交換できるのか?

というわけで、このHDDはバックアップ用に回すことにして、代わりにまともなHDDを取り付けたいところです。って、そんなことできるのでしょうか? 玄箱じゃあるまいし…!?

実はできるのです! 詳しくは次の記事で。

金曜日

PSP go専用DVI端子ケーブル…?

PSP goの周辺機器を探していたら、「DVIケーブル」なるものを見つけました。
goの画面を、DVI端子を備えたモニターに外部出力できるというもの。

……「DVI」?

ノーマルPSPにしてもgoにしても、SCE純正の映像出力ケーブルは次の4種類です。
・コンポジット(黄色)
・S端子
・D端子
・コンポーネント

いずれもテレビなどに搭載されている「家電用アナログ端子」のもので、DVIなどという「PCモニター用」の端子には対応していません。
純正が対応している4種類はどれもアナログ映像信号なので、仮にDVI出力ができるとするとアナログのDVI-A? ということはRGBで出てるってこと?
それともgoは実はデジタル(DVI-D)に対応しているのか? それはすごい! でも、だったらなぜ純正DVIケーブルは発売されないんだろう?

あちこちの通販サイトでは1,500円くらいで予約を受け付けていたので、試しに1本買ってみるか……と思いつつ様子を見ていたら、発売中止になってしまいました。

ちなみに同じメーカー(デイテルジャパン)のD端子ケーブルは11月10日発売予定。
アマゾン:1,980円(送料無料)
楽天:1,346円(送料500円)
ちなみに純正品は2,496円(アマゾン/送料無料)。

ノーマルPSP用のD端子ケーブルだと981円(アマゾン/今なら送料無料)なんてのもあるんですね。でもgo用のケーブルは、待っててもノーマルPSP用ほどの量産効果は期待できない、かも。

水曜日

PSP go買いました

PSP go
「PSP go」買いました。白。
PSP go公式サイト (SCE)
⇒アマゾン ピアノ・ブラックパール・ホワイト

巷の評判は必ずしも…なPSP goですが、良いところがないわけでもありません。というか高いだけあって、いいところは結構いいです。
画面がキレイ
PSP-1000/2000/3000と比べて液晶がキレイです。発色がすごくいい。画面サイズが4.3インチから3.8インチへ小さくなったことによる高密度感も手伝って、動画プレイヤーとしては相当優秀な部類に入るんじゃないかと。
小さい・軽い
PSP-1000と比べると2000/3000もずいぶん軽く感じたものですが、さらに軽い。躊躇なくカバンに放り込めます。(実際には値段を考ると「放り込む」なんて手荒な真似はできませんが)
Bluetooth対応
ヘッドホンのケーブルの煩わしさから、いくらか解放されます。ヘッドホン自体のケーブルをなくすことはできませんが、それでも手元の機械からダラ~っとケーブルが出ていないのは、なかなか気持ちいいものです。 また、Bluetoothリモコン操作にも対応しているので(goはAVRCP対応)、本体はカバンの中のまま……といった使い方も多分可能。
ゲームを中断して本体機能を利用できる
ゲームをセーブせずにスリープに入るだけなら、ノーマルPSPでもできます。が、goのスゴイところは、中断したあと本体機能(動画や音楽再生、Webブラウザ、PSストアなど)が利用できること。「RAMの内容をサスペンド・レジュームできる」って言えばいいんでしょうか。これ、かなり便利です。

専用ケーブルじゃないとUSB充電できなくて残念

PSP goのイマイチなところとしては、UMDソフトが使えない……のは分かって買ってるので、ここでは深く追及しません。goはノーマルPSPを持ってる人のための「高級変ガジェット」です。UMDで遊びたければ、既に持ってるノーマルPSPのほうで。

というわけでUMDの件を措いておくと、いちばんイマイチに感じたのは、充電周り。

他に何も買い足さずに本体同梱アクセサリーだけで充電するには、次の2通りの方法があります。
◇同梱の専用USBケーブルで、PC等に接続して充電
◇同梱の専用USBケーブル+専用ACアダプタで、コンセントから充電

PSP-2000/3000の場合、「汎用のUSBケーブルでUSB充電」「ACアダプタでコンセントから充電」の2通りで不満はなかったのですが、goの場合は、ノーマルPSPと似ているようでかなり違います。
goは筐体を小さくするためにか、本体のコネクタ類は「本体電源入力+外部電源供給+USB+映像出力+音声入出力」を全部兼用する専用形状の「マルチユース端子」に集約されています。(ヘッドホン端子は汎用の穴が開いています)
なので汎用のUSBケーブルが使えないのがまず減点。自宅と職場の2箇所にケーブルを置いておこうと思ったら、1,500円もする専用ケーブルを買い足さなきゃいけません。

今月下旬くらいからは他社からノンライセンス品が780円とかで販売されますが、どちらにしても「go専用のケーブル」を用意しなきゃいけないというのは取り回しの点で面倒です。ただでさえ仕事用のPCには「iPhone用USBケーブル」「FOMA充電用USBケーブル」「DS充電用USBケーブル」「汎用USBケーブル(ノーマルPSPなど)」がニョロニョロ生えてるのに……。

go専用ケーブルは、純正品もノンライセンス品も一長一短です。
純正USBケーブルは、ケーブルが太くて堅くて使いづらい。そして値段が高い。
ノンライセンスUSBケーブルは、ケーブルが細くて巻取式もあったりして便利ですが、AC充電に使えないかもしれないという罠があります。詳しくは後述。

AC充電するにも専用ケーブルと専用アダプタが必要

さて、PSP goをUSB充電するには、goがUSBモードになっていなければなりません。つまり、次のような制約があります。
◇goがUSBモードに入れないとき(完全にバッテリー切れのときなど)は充電できない
◇USBモードにするときはBluetoothをオフにしなければならず、ちょっと不便
◇給電元はPCやPS3など、USB親機でなければならない(電源コンセントに挿すタイプのUSB充電ACアダプタは使えない)
iPhoneのUSB電源アダプタもダメでした。あれ小さくて便利なんですが。

ではバッテリー0%の場合はどうするのかというと、同梱の専用ACアダプタを使うのですが、これがまた一癖ありまして。
ノーマルPSPみたいに、ACアダプタを直接本体に接続できればよかったんですが、goでは先述のマルチユース端子を使わなければいけません。

つまり、先ほどの専用USBケーブルを専用ACアダプタに接続した場合のみ、USBモードじゃなくても(バッテリーが完全放電してても)充電できるようになるのです。
クレードルとかシガーソケットアダプターとか、別売品を買えば別の充電方法もあります)
どうせUSBケーブルをACアダプタに挿すんだったら、iPhoneのUSB電源アダプタとかも使えれば良かったのに……。

そして「ノンライセンスUSBケーブル」を買った場合の罠。このgo専用ACアダプタには、go専用USBケーブルしか挿さらないようになっているのです。USBコネクタのプラスチック部の形状がちょっと特殊。
先ほど挙げた780円のケーブルは、写真を見る限りでは挿さらなそうな雰囲気。
電源周りは、火でも噴かれたら困りますから、チェックが厳しめになってるのかもしれませんが、ちょっと取り回しの勝手が悪く残念。

液晶保護シート

キレイな液晶が特徴ですから、うっかり傷を付けないよう、液晶保護シートを貼ることにしました。
純正の保護フィルム(2枚入り800円)の評判はなかなか良いようですが、2枚も要らないしなーということもあり、ちょっと奮発して
Vis-a-Vis(ミヤビックス)OverLay Brilliant for PSP go
(840円)にしました。

細心の注意で貼ったつもりでしたが、細かい埃が3つほど入っていてガッカリ。ただ、こういうのは貼り直すとむしろゴミが増えたりするので、このまま我慢するか悩み中。「画面が点いてるときは気にならない」ということで自分を納得させられるかどうか。

まとめ

そんなわけで「ポータブルメディアプレイヤー」としてはかなり上質な出来で、触っている限りでは「値段相応」と言ってもよいのでは……と思います。もともとPSPの動画再生能力は、「音程を保ったままの早送り」とか「サムネイル付きシーン一覧を瞬時に生成」など、とんでもなく便利ですし。

もっとも、最近はPSPと同解像度のメディアプレイヤーは12,800円とか6,980円(H.264非対応)とかありますし、ノーマルPSP(PSP-3000)も16,800円ですから、26,800円のPSP goは「ハイエンド機」とでも呼ぶべき存在なのかも。PSPを持ってない人でしたら、1台目に買うのはノーマルPSPをお薦めします。

ところで現在アマゾンでは、なぜか黒のほうがちょっと安いです。
ピアノ・ブラック 24,780円(8% OFF)
パール・ホワイト 25,217円(6% OFF)

白を買う人が多くて、黒の在庫が重いんでしょうか。確かに私も白を買ったけど。

おまけ:PSP go工場出荷時のバージョン

バージョン5.70でした。
PSP go出荷時バージョンは5.70

日曜日

ThinkPad R400のWXGA+ LED液晶のアタリとハズレ

ThinkPad R400を買った話のつづき。
液晶パネルは14.1型1440x900(WXGA+)のLEDバックライトを選びました。
買った後で調べてみたら、どうもこの液晶パネルには「アタリ」と「ハズレ」があるのだとか。

ThinkPad R400の液晶パネルは、次の3種類から選ぶことができます。
◇WXGA(1280x800)冷陰極管(CCFL)バックライト
◇WXGA+(1440x900)冷陰極管(CCFL)バックライト(+2,415円)
◇WXGA+(1440x900)LEDバックライト(+6,615円)
最初からWXGAは考えていなかったので、WXGA+のどちらにしようかという話になりますが、価格差が4,200円だったら高級なほうにしようかな、と深く考えずに決めました。

後で調べたら、冷陰極管バックライトのパネルは「画面が青い」と不評。ただ、これは「部品が劣化するにつれて青が弱くなるのを見越して、あらかじめ強めに設定されている」という説も。色味を自分で調整すればそんなに気にならないかもしれません。

さて、私が買ったLEDバックライト液晶ですが、こちらも調べていくうちに複雑な事情が見えてきました。
同じ「WXGA+ LEDバックライト」パネルでも、実は部品メーカーが2社あって、どちらが来るかは運次第なのだとか。
もっとも、複数のメーカーから部品を調達すること自体は、他メーカーも含め、別に珍しいことではありません。ユーザーが自分で部品メーカーを調査できるThinkPadが他社と比べて親切なのですが、トレーサビリティが整っているとトレースしたくなってしまうのが人の常でして、結果、
「LG製はアタリ」
「Samsung製はハズレ」
という評判が流通しています。

具体的にどう違うかと言うと、主に海外の掲示板(フォーラム)によると、
・LGは白が白い。
・Samsungは全体的に色味が白っぽい(色褪せてる)。赤がオレンジに。
典型的な「いい液晶と安い液晶」という対比のようです。

さて、届いた私のThinkPad R400。液晶は……工場出荷設定ではバックライトが最強になっていて、これだと明るすぎます。数段階落とすと明るさはちょうど良くなりますが、それでも全体的に白っぽさは否めません。
まさに上で挙がっていたSamsung製の特徴を思い起こさせますが、パネルがどこ製かなんて本体にも納品書にも書かれていません。分解しないと調べられないのか…? と思っていたら、もっと簡単な方法がありました。
Lenovoのサイトの「Parts lookup」に型番とシリアル番号を入力。自分のマシンの構成が表示されるので、液晶パネルの「FRU part #」を確認します。
Mfg part #  FRU part #  Description
42T0503     42T0504     14.1 INCH LCD DISPLAY FRU
この「42T0504」が部品型番。部品メーカーによって異なっていて、14型WXGA+ LEDバックライトパネルの場合、
42T0498 … LG
42T0504 … Samsung
とのこと(参考:ThinkWiki)。やはり“ハズレ”を引きましたか……。

色味の他に、明るさのムラもちょっと気になります。画面表示が明るいと分かりませんが、全画面を黒表示にすると、明らかに画面の下のほうだけ明るい。「LEDバックライトはムラが少ない」というイメージを持っていたので残念です。ただこれは、バックライトの性質以上に、上下視野角が狭すぎるのが原因かも。

というように“なんだかなー感”はありますが、「不具合」と言うほどではないので、クレーム入れても初期不良交換してはくれないでしょう。諦めてこのまま使うことにします。
ただ、個人的には、これまで使っていたDellマシン(Inspiron 6000)の液晶がこれまた凄まじかったので、「今度のマシンは液晶が酷いなー」という思いは特に抱いていません。
(Dellの液晶も最近は、物によってはずいぶん質が良くなっていますが)

なお、「全体的に白っぽい」件は、バックライトの輝度を落とした上で、グラフィックスの設定でガンマを下げてやると、引き締まった表示になります。「赤が赤くない」といった点まではカバーできませんが、でもまあ、単体で使う分にはそんなに悪くないんじゃないかと。近くに綺麗な液晶モニタやテレビがある場合は、ついつい見比べてしまってため息をつくかもしれませんが。

ちなみにキーボードもパーツメーカーが3社あって、液晶同様アタリ/ハズレの議論があるようですが、こちらは同じメーカーでもロット(生産時期)によって印象が違うようで、さらに好みの問題も加わって、どのメーカーのがアタリかは人によって違うみたいです。
私のキーボードは……ヘコヘコしているようでカチャカチャしているのが「良くはないが悪くもない」と言いますか。

さて、特に初期不良もなさそうなので、次はWindows 7(RC)のインストールに挑みたいと思います。このご時勢、わざわざVistaを使う理由もないですし。

金曜日

ThinkPad R400を買いました

自宅用にThinkPadを買いました。

奥さんの使っているVAIOノート、Pentium IIIでWindows 2000という前世紀に買った骨董品なのですが、いい加減限界なのでリプレースすることに。修理に出すこともなく、よく9年も稼働してくれたものです。(PCカードスロットやバッテリーなど、使い物にならなくなったパーツも多々ありますが)
4年前に買って私が使っているDellノート(Pentium M)を奥さんに譲って、私は新マシンを買うことに。

スペック検討

次のような条件で探しました。
◇画面解像度はWXGA(1280x800/1366x768)より上
いま使ってるマシンが15型WSXGA+(1680x1050)なので、WXGA以下だとちょっと狭苦しく感じてしまいます。ただ、15型でWSXGA+だと細かすぎる気もしているので、WXGA+(1440x900)くらいがちょうどいいかもしれません。
◇画面サイズは15型くらい
家でしか使わない(持ち運ばない)けど、それでも17型だと私には大きすぎに感じます。
◇CPUはCore 2 Duo
4年前のPentium Mよりは現在のCeleronのほうが速いかもしれませんが、でもまた4~5年は使いたいと考えると、ここは最低クラスで良いからCore 2 Duoを選びたいところ。AMD系は…もしかしたらコストパフォーマンス良いのかもしれないんですが、よく分からないので今回はパス。
◇GPUはできるだけディスクリート
内蔵(統合型)ではないグラフィックス機能。別に3Dゲーム遊ぶわけじゃないんで内蔵でもいいのかもしれないんですが、なんとなく。
◇10万円以下
なのでMacBook不可。なお中古は不可。
◇できればWindows 7の優待アップグレード付き
なのでVista Home Basicは避けたい。

Vostro(デル)かThinkPad(レノボ)か

というわけで直販から店頭型落ち品まで探しているうちに、だんだん次のどちらかに絞られました。
Dell Vostro 1520
Lenovo ThinkPad R400/500

直販サイトのCTOで構成を色々組んでみて比べてみて、コストパフォーマンスのバランスがいちばんしっくり来たThinkPad R400に決定。海外メーカーの直販は、タイミングによって値段もころころ変わったり、そもそもパーツが選べなくなったりするので厄介ですね。

実はDell Vostro 1520のほうが1~2万円安く、ほぼ決めていたのですが、いろいろ調べているうちに「欲しい構成は以前は9.5万くらいで買えたようだけど、今だと10.5万じゃないと買えない」ということが分かってきました。むざむざ1万円プラスするのがシャクで、だったらThinkPadにしちゃえ、と土壇場で変更。

かれこれ20年弱、PCという物を何台も買ってきましたが、ThinkPadを買うのは今回が初めてです。昔はThinkPadってもっと高かったし、個人的には「Windowsキー」と「タッチパッド」が必須だったのでどちらもなかったIBMは論外だったのですが、今ではどちらも備えているうえ、値段も手頃。「安いのでThinkPadにしよう」なんて時代が来るとは。

ThinkPad R400の構成

お値段は送料込み100,120円(税込)。当初予算の10万円をほんの僅かオーバーしましたが、まあよし。ちなみに送料は1円です。
ちょうどレノボWeb広告限定ストアに「3%OFFクーポン」があったので3千円ほど安くなりました。

上で「Vostroのほうが安くて10.5万」と書いてあったのにこれならThinkPadのが安いじゃん、とお思いかもしれませんが、保証期間が違うためです。保証期間を同じ4年にすると、ThinkPadのが2万高くなります。
構成は次のようにしました。
◇Core 2 Duo P8600
Core 2 Duoでいちばん安いもの。
◇Vista Home Premium
私が選んだパッケージでは他の選択肢はありませんでしたが、問題なし。 なお、Windows 7へのアップグレードは無料ではないですが、1,680円(税込)と安価です。
◇14.1型 WXGA+ LEDバックライト付き
「WXGA+」と「WXGA+ LED」の値差が4,200円と案外小さかったので、奮発して後者を選択。
◇ATI Mobility Radeon HD 3470 (256MB)(Intel X4500とスイッチャブル)
X4500だけだと-10,500円。PCでゲームをしない私の場合、3Dが必要になることはほとんどないので、1万円の価値があるかどうかは難しいところですが、後から悔やんでも増設するわけにいかないので。
◇4GB PC3-8500 DDR3
最小構成にして、自分で買ってきて増設したほうが安いかな? とも思ったんですが、2GB(最小)と4GBの差は3,150円。 価格.comでDDR3 PC3-8500の2GBの最安値が2,870円だったので、送料(または交通費)や手間を考えると、最初から4GBで買うほうが安上がりのようです。
◇250GB HDD (7200rpm/FDE対応)
いちばん安いのは320GB(5400rpm) でしたが、1,050円UPで7200rpmを選択。NASがあるから容量より速度を優先することにしました。 家で使うので、「FDE(Full Disk Encryption、HDDに搭載される暗号化機能)なしで安いタイプ」があればそっちを選んだのですが、ちょうどいい選択肢がなくて残念。
◇Expressカード/メディア・カード・スロット
Expressカードスロットは固定ですが、もう1つのスロットを「PCカード」「メディア・カード」「スマート・カード」から選択可能。「PCカード」とどちらにするかかなり悩みましたが、いま家にPCカードが必要な機械はないし、今後も機会はないだろうと。 「7-in-1メディアカードスロット」がどんなメディアに対応しているかはよく判らなかったのですが、SD/メモステ/xDが使える模様。CF非対応。メモステDuoがアダプタなしで直接挿さるかとかは不明。
◇Intel WiFi Link 5300 (a/b/g/n 最大450Mbps)
300Mbpsまで対応のWiFi Link 5100なら-1,470円。日本で450Mbps対応の無線AP(ルータ)はまだ売ってない気もしますが、この値差ならのちのち換装するよりお得かなと将来への投資。(11nは正式規格になったら600Mbpsまで出せそうなので、中途半端な投資に終わる可能性も…?)
◇1年間引き取り修理
延長保証に入るかどうか悩み中。ThinkPadの場合は、保証期間中ならいつでも延長できるようなので、あと13ヶ月は悩めます。(1年保証と言いつつ正確には出荷から14ヶ月)
◇4セルLi-Ionバッテリー
持ち歩くことはないので、いちばん小さな(安い)物。
◇DVDスーパーマルチ(2層)
ちなみに通常価格+75,915円のところ、今なら+33,810円でBDドライブ(書込可)にできるみたいです。でもまだBDは必要ないし、欲しくなったときは、外付けでもっと速いのをもっと安く買うと思います。
◇買わなかったオプション
指紋認証リーダー(+1,115円)、カメラ(+2,100円)、Intelターボメモリー2GB(+5,460円)、内蔵Bluetooth(+1,470円) キーボードはUS配列も+0円で選択可能ですが、私はJIS配列を選びました。職場がJISキーボードで、家でUS配列を使うと混乱するので。 Bluetoothはいま使ってないので、これも欲しくなったらUSB接続のアダプタを買えばいいかと。
◇標準スペック
34x24x3.1~3.5cm/2.5kg Gigabitイーサ/IEEE1394/モデム/VGA(アナログRGB) チップセットはIntel GM45、最大搭載可能メモリ容量は4GB。 映像出力は昔ながらのアナログ端子のみ。プロジェクターにつなぐためにはこの見慣れたD-Sub15ピンがいちばん安心とはいえ、DisplayPortとかにしてほしかったものです。(15インチモデルのR500はDisplayPort搭載)
◇その他、R400に標準搭載の素敵機能
HDDへの衝撃や振動を感知して、HDDを一時停止して保護。(さらにゴムクッションも搭載) キーボードを照らす液晶上端のライトで暗所でも作業可能に。(キーボード自体が光ればもっと嬉しいですが、暗所で使うこともほぼないのでこれで充分) 堅牢なカーボン・ファイバー・プラスチック。

レノボのサイトはかなり適当

それにしてもレノボのサイトのスペック表は、相当いい加減です。ThinkPadシリーズ別対応表では、Rシリーズは私が買った「スイッチャブル・グラフィックス」や「LEDバックライト付きディスプレイ」は選べないことになっています。
逆に「マルチタッチ対応タッチパッド」が標準搭載となっていますが(しかも「ネットワーク接続性」の項目に)、Rシリーズではシングルタッチのようです。

日本法人のやる気がないのが原因かと思いましたが、USサイトも同様にグダグダでしたので、全世界的な傾向のようです。
サイトを見ている限りでは、ThinkPadの各シリーズがそれぞれどう違っていて、各パーツがどういうものなのかすらよく分かりません。満足できる買い物をしたい人は、事前にネットなどで広く綿密な下調べをしたほうがよさそうです。私は勢いで買っちゃいましたが。

そんな会社から買って大丈夫なのかと不安になりますが、ThinkPadの製品そのものの作りは、IBMの手を離れた今でもそれなりに評価が高いようです。(機種にもよるみたいで、Rシリーズはどちらかと言うと廉価版なのであまり褒められていませんが)
アフターサポートは今でも日本IBMがケアしてくれるようで、「買うまでは不安だが、買ってからは安心」という評価をネット上で少なからず見掛けました。

配送(意外と早かった)

購入は7月7日。「2~3週間かかる」とのことでしたが、7/13には香港出発(中国生産です)。17日に配達完了。意外と早かったです。
注文状況はWebから確認できますが、ずっと「生産指示済み」でなかなか「生産中」にならないなあと思っていたらいきなり「出荷済」になっていました。出荷されるとメールが来ますので、サイトでステータスを確認できたところで「ちゃんと受注されたか確認できる」以上の意味はないようにも思えます。

ファーストインプレッション

(Dellと比べて)梱包の箱が小さいです。Dellが大きすぎるのかもしれませんが。

Dellと違って紙の納品票(構成表)が付いて来ません。注文時や発送時のメールでも構成は記載されていなかったので、記憶を頼りに確認しなきゃならないのかと思いましたが、構成はオンラインで確認できるそうです。ただし確認するには製品のシリアル番号が必要ですので、「あれ? あのオプション結局どっちを買うことにしたんだっけ?」とど忘れした場合、到着後するまでは悶々と過ごすことになります。

筐体はとにかく頑丈そう。蹴飛ばしても踏んづけても大丈夫そうな安心感があります。バイク乗りの人がThinkPadを好む理由が分かった気がします。
私は持ち歩かないので、そこまで頑丈でなくてもいいのに……とさえ思えてきます。それでもRシリーズはTシリーズと比べると弱いのだとか。

端子類は左側、右側は光学ドライブ。USBポートは左2つ、右にも1つあるので、右利きの人がマウスをつなげる場合も取り回しには困りません。
ThinkPad R400のトラックポイントとタッチパッドもっとも、操作用インターフェースはトラックポイント(スティック)にタッチパッド、クリックボタンが2つずつにスクロール用ボタン、とやたら充実していますから、「ノートでもマウス派」の人は卒業のチャンスかもしれません。

総じて、「安っぽさ」は感じさせない、いい機種だと思います。無骨なので好き嫌いは分かれそうですが。
なお、上で触れなかった液晶とキーボードのインプレッションは、次の記事で。

木曜日

『ドラクエIX』のすれちがい通信は『ディシディアFF』より大変です

昨年末、PSP『ディシディア ファイナルファンタジー』(DDFF)が発売されたときにはすれちがい通信を楽しんだものですが、今夏のDS『ドラゴンクエストIX』(DQ9)でもすれちがい通信できます。
でも、『DDFF』と比べると『DQ9』はけっこう面倒。

というのは、『DDFF』では一度に16人までデータをやり取りできたのですが、『DQ9』では一度にやり取りできるのはたった3人までなのです。
300万本出荷のお化けソフトですから、通勤電車に乗ろうものなら、3人なんてあっという間。

と言うわけで、電車に乗ってる間は、
 すれちがい通信モードにしたら、ちょくちょく状態を確認
    ↓
 3人になったら、すかさずすれちがいモードを終了して、再度すれちがいモードに入る(0人に戻る)
    ↓
 3人になったら(以降くり返し)
――という面倒な手順を続けないと、なかなかすれちがいデータが集まりません。
すれちがいモードに入るたびにセーブしなければならず、微妙に時間がかかりますし。

そこまで必死にならなくても……という気もしますが、こういう遊びはプレイしている人が多いうちが花。日が経つと、だんだん誰ともすれちがえなくなりますし、PSPと違ってアドホック・パーティも使えませんから、ちまちま頑張っています。でもまだトータルで21人。

ところで、通勤電車での移動時間をすれちがい通信に費やしてしまうと、なかなか本編が進まないのが悩みどころです。明日にはWi-Fiで追加クエスト配信が始まるのですが、クエストを受注できるまでストーリーが進んでいません……。

最後に、たくさんの人とすれちがいたい場合のコツ。
すれちがい通信の電波は10mくらい余裕で飛ぶようです。山手線のような常に人がいっぱいいる場所なら、車両内でもホームでも、適当に歩いていれば3人なんてすぐです。
あとは駅の改札のような、狭い場所を大勢の人が通り抜けるところもポイント。改札付近、通行の邪魔にならないような場所でボーっとしていればOK。それは恥ずかしいという人は、誰かと待ち合わせしているフリでもしていればいいんじゃないでしょうか。

駅を狙う場合は、新宿のようなターミナル駅か、大学や専門学校に近い駅など、20歳前後の人が多く通るところが効率がいいです。ドラクエのメインターゲットとなる年齢層はもっと上やもっと下だと思うのですが、サラリーマンや高校生以下は、あんまりすれちがい通信をしていない気がします。

イナカなのでそんな人の多い駅なんて近所にないよ! という方は……イオンとかのショッピングセンターでしょうか。マクドナルドなどファーストフードは、DS率は高いですがゲームプレイ中のことも多く、すれちがい通信中のDSは案外少ないです。人の流れもゆるいので効率も良くありません。

金曜日

Windows 7、期間限定で6,980円!?(そして瞬殺)

「Windows 7」の予約販売が始まりました。NTT-X Storeでは、アップグレード版が期間限定とはいえ、想像以上に安いお値段となっています。
Windows 7 Home Premium: 7,777円 →6,980円(税込、送料込)
Windows 7 Professional : 14,777円 →13,180円(税込、送料込)

「アップグレード版」と謳いつつ「何からアップグレードできるのか」が全く書かれていないのでドキドキしますが、ビックカメラ.comによるとアップグレード対象は以下製品となっています。
・Windows Vista すべてのエディション
・Windows XP すべてのエディション
(パッケージ/プレインストール問わず)
かなり大盤振る舞いと言えます。特に XP Homeや Vista Home Basicといった下っ端エディションが優待されるのはこれが最初で最後かもしれません。

ちなみにビックカメラ.comは送料無料・10%ポイント還元なので、NTT-X Storeのほうが数十円ですが安いです。7月5日(日)までの10日間限定、しかも数量限定なのでそれより早く売り切れてしまう可能性もありますので、お早めに!

追記:
7千円のHome Premiumは当日中に完売、1万4千円のProfessionalも翌日昼に完売とのこと。数量は3万本(内訳不明)、「今後、同様なキャンペーンを行う予定はないとしている」だそうです。
とりあえずアマゾンで1本ずつ押さえておいて良かった……。(上でオススメしたNTT-X Storeよりは僅かに高かったですが、アマゾンならキャンセルするかどうかを発送前日まで心おきなく悩めるので)

木曜日

メモリースティック マイクロ(M2)がDuoより安い

「PSP go」が発表されました。(SCEプレスリリース
「新型」ではなく「上位機種」的な位置づけのようで、これまでの機種(PSP-3000)は併売されるとのこと。
DS Liteが発表されたときは、「DSより値段が高くなりますが、DSも併売するのでご安心ください」とか言われながらあっという間にDS Liteしか買えなくなったよなぁ…と懐かしい気持ちになりましたが、SCEの平井CEOによると、“カタログに載っているけれど商品在庫はない、というのではなく、きちんと商品をお店に並べる、という意味での「併売」です”だそうで。

併売前提のためかアグレッシブな仕様変更も行われていて、(事前の噂どおり)UMDスロットがなくなって、代わりにフラッシュメモリ(PC用語だとSSD?)が搭載されました。16GBあるので、これだけでも結構やりくりできるかもしれません。PSPの場合、ダウンロード購入したゲームソフトはいつでも無料で再ダウンロードできますし、PCにバックアップしてPSPから削除することも可能ですし。

PSP goが対応する「メモリースティック マイクロ」(M2)って?

メモリースティック マイクロ(M2)
でも16GBじゃ心許ない! という人のために、PSP goには「メモリースティック マイクロ」(公式略称は「M2」)のスロットが用意されているそうです。これまでのPSPで使われている「メモリースティック デュオ」(MSDuo)よりさらに小さく、ちょうどminiSDとmicroSDのような関係。そう言えば最近miniSDってめっきり見なくなりましたね。MSDuoもいずれ同じ運命を辿るのでしょうか。

しかしこのM2、今のところ、海外では知りませんが日本ではまったく普及していません。メモステの本家ソニーがまだ1GBモデルまでしか販売しておらず、PSP goに合わせてやっと4GB/8GBモデルを発売するという始末。

メモリーカードの安売店、上海問屋(Yahoo!楽天)でもM2は扱いがありません。

M2のがDuoより安い!?

M2は日本での正規流通品が限られるとはいえ、輸入品を日本で買うことはできます。そもそもメモリーカードの類は、国内正規流通品があっても平行輸入品のが安いことがザラで、製品自体の品質にも違いはありません。保証は違ってきますが、故障して修理に出すような物じゃないので、初期不良のときに交換さえしてくれれば別段支障はありません。

というわけで値段を調べてみると、意外とDuoよりM2のほうが安いこともあるのでした。意外!

ただし、M2のが安いと言っても、注意点が2つほどあります。

●M2の性能(読み書き速度)は遅いかもしれない
表の右端の高速タイプDuoと比べればM2はかなり遅いでしょうが、ノーマルDuoと比べても差があるという話も。ただし個体差やロット差もあるので、実際のところは分かりません。

●M2→Duo変換アダプタがないと、当面M2の使い途がない
PSP goにはM2が直接挿さりますが、普通のPSPでM2を使おうとしたら、「M2→Duo変換アダプタ」が必要になります。4GB/8GBは変換アダプタ同梱でもまだDuoより安いのですが。

アダプタを単体で買おうとすると、アマゾンですと880円。一生使うことのなさそうな「M2→フルサイズMS変換アダプタ」との抱き合わせなのが残念です。

楽天だと謎メーカー品でよければ179円(送料200円)というのがあります。

安いと言ってもM2→Duoはメモリースティックどうしでの変換なので、microSD→MSDuo変換アダプタよりは博打感は薄いかもしれません。

なお、11月1日にPSP goと同時発売されるソニー製M2(国内正規流通品)の店頭予想価格は4GBで4千円、8GBが7千円前後。変換アダプタ付きとは言え、さすが正規流通品です。

そんなわけで、現状いちばんお買い得度が高いM2は、「M2(8GB)+変換アダプタ」3,379円(楽天/送料込み)でした。変換アダプタは安心のSanDisk製なのもポイントです。

火曜日

舶来NAS「Maxtor Shared Storage II」購入

家庭用NAS(ファイルサーバ)として玄箱アマゾン)を使ってきたんですが、ファンが異音を立てるようになりました。分解して取り替えるのも面倒なので、丸ごとリプレースを考えることにしました。

玄箱はDebian化していましたが、最近は結局ファイルサーバーとしてしか使っていません。だったら次に買うのはもう普通のNASでいいやと価格.comで探してみたら、値段的にはバッファロー一択状態。もちろん他社からもNASはいろいろ発売されていますが、同価格帯で比べると、バッファローだと他社機より1ランク上の物が買えちゃいます。

バッファロー製の中でもラインナップは豊富で、RAIDとかUSB接続より速いとかSSD&ファンレスで超静音とか特徴的な機種もいろいろありますが、今回はスタンダードなシングルHDDタイプの比較的リーズナブルな機種を選びます。ただしギガビットイーサは必須とします。

それでもいくつか選択肢がありますが、大きくはHDD容量と「DLNA等サーバー機能の有無」が選択ポイントのようです。
以下はアマゾン価格です。価格.comだと送料まで考えればアマゾンが大体最安かそれに近いので。

【500GB】
LS-C500L(DLNAなし) ¥11,650(¥23/GB)
LS-CH500L(DLNAあり) ¥13,545(¥27/GB)
【640GB】
LS-H640GL(DLNAあり/生産完了) ¥14,674(¥23/GB)
【1TB】
LS-C1.0TL(DLNAなし) ¥16,432(¥16/GB)
LS-CH1.0TL(DLNAあり) ¥17,505(¥17/GB)

容量単価を考えると500GBはもったいないような気もします。DLNAは、あればPS3等で使えて楽しそうですが、じゃあ実際に使うかというと微妙。でも1TBモデルのように差が千円強ならあってもいいかも。値段が高いほうがハードウェア性能も良いかもしれないし。しかし写真を見る限りでは同じ筐体っぽいので、違いはソフトウェアだけかも…?

などと思いを巡らせていた矢先、ドスパラのオンラインショップでふと遭遇したのが「Seagate STM31004SSA20G-RK」という機種。

書かれていたスペックは、なんと以下3行だけ。

◇インターフェース(LAN):10/100/1000 Gigabit Ethernet Lan Connection
◇対応ドライブ:搭載:Maxtor Shared Storage 1TB 32MB cache
◇容量:1TB

情報が少なすぎで、ものすごい博打感が漂います。しかし「ギガビットイーサ+1TB」で13,980円(送料入れて14,768円)は魅力。

数少ないスペック情報と写真を元に世界を探してみると、見つかりました。
Maxtor Shared Storage™ II 1TB Single Drive

日本語の公式サイトが見つからなかったので、おそらく日本では公式には流通していない輸入品扱いなのでしょう。
英語サイトによると「UPnP AV / Designed to DLNA guidelines」とあるので、何とDLNA対応です。
しかもUSBポートが2個ついていて、プリンタ共有や外部ストレージの接続が可能とあります。
あとは自動バックアップだの何だのという便利機能もあるようですが、そういうクライアント(PC)側にいろいろソフトを入れなきゃいけない系の機能は、たぶん使わない気がします。

というわけでスペックはけっこう良さそう。買ってみました。
結論から言うと、コストパフォーマンスはいいです。

まずは外箱と中身。
MaxtorSharedStorageII/外箱
MaxtorSharedStorageII/外箱(概要)
MaxtorSharedStorageII/同梱物一覧
つづいて本体の背中。左からLANポート(gigabit)、USB×2、ACアダプタ、電源スイッチ。
MaxtorSharedStorageII/本体背面
細かい点を補足すると、LANポートの左にある小さな穴はリセットスイッチ、その上の四角い穴(ラベル左隣)はセキュリティ(ケンジントン)ロック用の穴です。

日本で使って大丈夫?

MaxtorSharedStorageII/ACアダプタ
ACアダプタは100-240Vでした。日本の家庭用電源でも普通に使えます。
無線機能は持っていないので、「海外製品を日本国内で使うと電波法違反になるのでは?」という心配も不要です。

アフターサポートは?

私が買ったドスパラでは、販売店で6ヶ月の無償保証をしてくれるそうです。(他店がどうかは知りません)

いちおうメーカー(Seagate)の保証は1年となっていますが、それは本国の話で、シーゲイト日本法人がサポートしてくれるかは微妙です。6ヶ月が過ぎたら、無償どころか有償での修理にも苦労しそう。

もっともHDDは消耗品ですし値下がりも激しいので、2~3年後ともなれば有償で修理するよりは新しく買ったほうが良いかもしれません。7ヶ月で壊れたら……安物買いの何とやら、バクチに負けたと諦めるのが一番でしょうか。

日本語は使える?

日本語のファイルが正しく扱えなかったらどうしよう、というのが使う前の最大の懸念点でした。
Windows XPからしか確認していませんが、ファイルサーバーとして保存するファイル/フォルダ名には日本語は不自由なく使えます
MaxtorSharedStorageII/ファイルの日本語対応

ご覧のとおり、Unicodeレベルでちゃんと対応してるようで、かつて「機種依存文字」と呼ばれていた半角カタカナや丸数字、「はしご高」や「草なぎ」の「なぎ」を使っても大丈夫でした。Unicodeに変換するときに化けやすい全角チルダ「~」も意図通りに表示されているようです。
Macは持っていないので、相互利用性については分かりません。

MaxtorSharedStorageII/Web管理画面(言語設定)ただし、設定画面のUIで日本語は選べません。日本語のマニュアルもありません。

「NASとは何か」を知っている人なら、英語に自信がなくても、設定画面やマニュアルに書いてあることは大体想像がつくと思うので何とかなるかと。
NASに詳しくなく、かつ外国語アレルギーという方は、さすがに国内メーカーの機種を買うべきです。

スペック情報の対応機種にはWin2000/XP/Mediacenter/MacOSXとしかないけど?

Vista用のCD-ROMも入っていました。Windows 7や64bit版の対応状況は分かりません。
もっとも、設定画面はWebインターフェースです。ファイルサーバーとしての機能は、CD-ROMに収録されているソフトを使わなくても(インストールしなくても)利用でき、常駐ソフトを減らしたい人も安心です。

ただし、「自動ワンタッチバックアップ」などの機能を使うには、同梱ソフトを使うことになります。
もっともそれをインストールせず、他の好きなバックアップソフトを使ってもおそらく問題はないかと。

Linuxからも使える?

同梱ソフトはLinuxでは使えませんが、普通に mount.cifs でアクセス可能です。

# mount -t cifs //192.168.0.xxx/Public /mnt/public -o username=xxx,password=xxx,iocharset=utf8

【同梱ソフトを使わずにどうやって初期設定するのか気になる人へ】
Web管理画面で設定したいが、その管理画面を表示するのに必要な「NASのIPアドレス」はどうやって知るのか? という点がLinuxしかない人は気になるかもしれません。
CD-ROMに収録された専用クライアントソフトを使えば、LAN上にあるNASを見つけてIPアドレスを教えてくれますが、専用ソフトを使わなくても何とかなります。工場出荷時設定では、DHCPでIPアドレスを取得するからです。
DHCPサーバー(ルーターであることが多い)のログを見ればどんなIPアドレスが振り出されたかは見当がつきますし、ログを見なくても、192.168.0.3、~.4、~.5 と順番にブラウザのアドレス入力欄に打ち込んでいけば(LANを192.168.0.*で構成している場合)、遠からずNASの設定画面が表示されることでしょう。
設定画面に入れたら、固定IPに変更しておくとその後ラクです。

なお、カーネルのバージョン等にもよるでしょうが、私の環境ではマウントしただけではパーミッションやタイムスタンプがうまく設定されないことがありました。/var/log/messages に「nounixオプションを付けてマウントするといいかも」とメッセージが出ていて、それに従ったら解決しました。

パワーマネジメント機能はある?

一定時間アクセスがなければスリープする」機能があります。「15分/30分/1時間/2時間/なし」の5段階から選べます。
「なし」があるということは24時間稼働させていても大丈夫なHDDなのかもしれませんが、使わないときはスリープさせることでHDDの寿命を延ばせるかもしれません。デフォルトは確か「1時間」。

スリープ中も放熱ファンは回っているようで残念。
(もしかしたら止め方があるのかもしれませんが、今のところ不明)

静音性は?

ファンの音は「うるさい」というほどではないですが、寝室に置くには気になるかも。ファンを止められればいいんですが。

Jumbo Frameは?

ジャンボフレーム対応なのでギガビットLANのポテンシャルを引き出せます。フレームサイズは「4K/8K」から選べます。

DLNAサーバーはPS3から使える?

大丈夫でした。下の写真、赤枠のようにPS3から認識されています。
MaxtorSharedStorageII/DLNA(PS3)
iTunesサーバーになる機能も持っているみたいです。

速度は?

いまギガビットLAN環境がなく、中途半端なベンチマークしかできないので実測値は掲載しないことにします。

インターネットからのWebアクセス機能は?

外出先などインターネットからWeb経由でアクセス(ファイルの閲覧/ダウンロード/アップロード)することも可能です。
ただし、「Maxtor Shared Storage II を Maxtor Central Axis に変換するファームウェア」の適用が必要です。ファームウェアは公式に無料で配布されています。

「Maxtor Central Axis」がそもそも何なのかがよく分からず、コンバートすることで他に何ができるようになるのか、逆に失われるものがあるのかないのか、詳細がさっぱり不明なあたりはお国柄ですが、どうやら元々は別製品のようです。
元々の「Shared Storage II」のファームウェアのバージョンが「v3.1.28」、「Central Axis」のバージョンが「v3.5.74」と微妙に近いところを見ると、後継製品なのかもしれません。

なお、Webアクセス機能を利用するには同梱の専用ソフトでの設定が必要でした。(つまり、WindowsかMac環境がないと設定ができません)
具体的には、インターネットからNASにアクセスするには、メーカーが提供するSeagate Global Accessというサイトにログインする必要があるのですが、「このログインアカウントと実際のNASとの紐付け」をWeb管理画面から行う方法が見つかりませんでした。

ただし、いちど紐付けしてしまえば、その後は専用ソフトを使わずともWebアクセス機能は利用できます。
Seagate Global Accessサービスは無料。日本時間で毎週水曜の12~13時(サマータイム時は11~12時)はメンテナンスで利用できません。

4GB超ファイルは置ける?

4GB制限のあるFAT32のNASなんて滅多にないでしょうが、一応確認。問題ありません。
4GB超ファイル/MaxtorSharedStorageII
ちなみに4GBのファイルを作るには、Linuxやcygwin等で dd コマンドを使うとラクです。下記のようにbs(ブロックサイズ)を指定すれば、1024*1024*1024*4を電卓で計算する必要もありません。

$ dd if=/dev/zero of=over4GB bs=1G count=4

ftp/telnet/sshログインできる?

できません。

まとめ

値段の割にはなかなか高機能で満足しています。スリープ時にファンが止まらないのが今のところ唯一の難点。
こんどUSB関連を試してみようかと思います。

金曜日

無線LANの「最強暗号化キー」を作ろう

無線LANを使用するのに欠かせない「暗号化キー」(WPAキー)。
できる限り最高レベルのセキュリティを目指すキーを自動的に生成するツールを、JavaScriptで作ってみました。
以下のボタンを押すと、なるべく最強の暗号化キーをランダムに生成します。


(※WPA/WPA2-PSKのパスフレーズ)


簡単な説明


無線LANの暗号化方式がWPA/WPA2-PSK(つまりTKIPやAES)で共有鍵を使う場合に、指定する暗号化キー(パスフレーズ)を、ランダムに生成します。
WPAで定められている仕様等の範囲で、できる限り最高のセキュリティレベルを目指したパスフレーズを生成します。

  • 無線ルーターによって使用可能な記号類の種類が違うようなので(詳しくは後述)、「どんな文字を使わないか」を自由に設定できるようにしました。
    いくつかのルーターで拒否される文字はデフォルトで用意してあります(詳細後述)。お使いの無線ルーターにそれでも受け付けてもらえない場合は、「使いたくない文字」の種類を増やして調整してみてください。
  • 「英大文字」「英小文字」「数字」「記号」の4文字種とも必ず含む、半角63文字のパスフレーズを生成します。
    (自動生成した結果、上の4種のうち1種でも欠けていたら、それはボツにして作り直しています)
  • 生成されるのはWPA用のキーであって、WEP用の暗号化キーではありません。長さ(63文字)がWEPには合いませんし、それ以前にWEPはもはやセキュリティ的にあまり信頼できないので、そもそも利用をオススメしません。
  • 最高レベルのパスフレーズと言っても、「このツールで生成したパスフレーズであれば永遠に破られない」、という意味ではありません。WPAの仕様や無線ルーターの実装等の制約の中での最高レベルを目指しただけです。科学や技術の進歩とともに容易に破られうる日がいつかは来ます。
  • 「ランダム」と言ってもJavaScriptのMath.random()の疑似乱数をそのまま使っています。どのくらい疑似なのかはブラウザ(JavaScriptエンジン)の実装に依存します。
  • 「使いたくない文字」の設定を増やせば増やすほど、セキュリティ強度は弱まり、最高でも何でもないレベルのパスフレーズが生成されやすくなります。

以下、背景と技術的解説が長々と続きます。興味のある方はどうぞ。

背景(どうして生成ツールを作ったか)


ことの始まりは、先日買ったバッファローの無線ルーターWZR-AGL300NHでした。

ここでCMですが、この機種は5GHz帯(11a)と2.4GHz帯(11g/b)の同時利用ができるうえに有線ポートはギガビット対応、なのにアマゾンでは単体でも¥1.2万強とリーズナブルなお値段で販売されています。さらにUSBアダプタとのセットだと¥1.5万弱イーサネットコンバータとのセットに至っては¥1.7万弱と大変お買い得な品となっております。…CMここまで。

この無線ルーター、AWSやWEPといった暗号方式別に複数のSSIDを吹いて、異なるセキュリティレベルのネットワークを混在させられるので便利です(詳しくは、先日の記事で)。
ただ、AESがあるからTKIPは要らないのに、TKIP用のSSIDも吹かれるのは残念です。(WEP用SSIDは不要なら停止できるようになっているのですが、TKIPのネットワークは止めることができません)

そこで、TKIPを止めることができないのなら、せめて使わずに放置しておいても安心なように、セキュリティのレベルを最高まで上げてしまおうと考えました。仮に今後TKIPの脆弱性みたいなものが見つかっても、それなら簡単には破られないでしょう。……たぶん。

セキュリティレベルを上げるためには、何をいじればよい?

さて、「TKIPネットワークのセキュリティを最高レベルに引き上げる」と言っても、この無線ルーターのTKIPの項目で設定できるのは、次の3項目だけです。
SSID
暗号化キー
キーの更新間隔
(なお、キー更新間隔はAESと共通)

ちなみに「ルーターのセキュリティレベル」と言えば「MACアドレス制限」を思い出す人も多いかもしれません。ところがこのルーターでは、AOSS機能がオンになっているとMACアドレスの制限はできないのです。
じゃあAOSSはオフにすべきかと言うと、そうもいきません。AOSSを無効にすると、マルチSSID機能が使えなくなってしまうのです。

一見「使えないルーターだなあ」と思っちゃいそうですが、実はMACアドレス制限は無意味(高木先生の記事)だとか。
MACアドレスは通信の過程で暗号化されないため簡単に傍受できます。そのためMACアドレスで制限したとしても、その気になった人がMACアドレスを偽装して制限をすり抜けるのは、難しいことではありません。

もう一つ、「意味のないセキュリティ対策」としてはSSIDのステルス化があります。
ステルスにしたところで、SSIDは簡単に入手できるツールで簡単に発見できます。ステルスにしてもセキュリティ的に安全が得られるわけではありません。
それを踏まえてか、このルーターではAOSSをオンにしているとSSIDのステルス化もできません。

というわけで、セキュリティレベルを上げようと思うなら「暗号化キーをいかに複雑にするか」に全てが掛かってくることが判明しました。

(ここから延々解説)WPAの「暗号化キー」とは?

そもそも暗号化キーとは何でしょう……という話を始めると「そもそも暗号とは」という数学的な話に入ってしまうので、ここでは暗号化するための「鍵」、という文字通りの意味で納得したことにします。
暗号について詳しく学びたい方は『新版暗号技術入門 秘密の国のアリス』(結城 浩/ソフトバンククリエイティブ )(アマゾンで購入)などが評判良いようです。

さて、鍵は長ければ長いほどがよく、できるだけいろんな文字(記号とか)を使ったほうがいいと言われています。では、
(1)鍵の長さは最大で何文字までで、
(2)鍵にはどんな文字が使える
のでしょう?

このルーターのヘルプを見ると、「8~63文字の半角英数字記号が指定できます」とあります。
最大は63文字らしいことが分かりましたが、「英数字記号」の「英数字」はともかく「記号」とは何でしょう
使っていい記号と使ってはいけない記号があるのでしょうか。ピリオドとかハイフンは何となく経験的に大丈夫そうですが、「\」(半角バックスラッシュというか円記号というか)はどうだろう、半角スペースは…スペースってそもそも「記号」に入るのだろうか? 等々、疑問が湧きます。

「WEPキー」のASCII文字列と16進数

ここでちょっと昔話。WEPの場合を回想してみます。
…「昔話」って今もWEPはあるんですけど? と思われるかもしれませんが、繰り返しますがセキュリティ的に使うべきでないとされているので、過去の話として進めます。

WEPキーの長さは、
「64bitの場合、ASCIIで5文字か16進数で10桁」
「128bitの場合、ASCIIで13文字か16進数で26桁」
でした。

WEPキーにおける「16進数」というのは、ASCII文字列を16進表記したものでした。そのため、設定可能なキーの種類はASCII文字列のほうが少ないことになります。
なぜならASCII文字列は全て16進で表記できますが、逆は成り立たないからです。例えば16進数で0x00とか0x7Fとか0x99といった値は、ASCII文字(厳密に言うと印字可能文字と呼ばれる0x20~0x7E)では表現できません。
そのため、WEPキーは「ASCII文字に含まれない値も使って16進で指定したほうが多少は安全」というような話もありました。今となっては五十歩百歩ですが。

さて、なぜそんな昔話をしたかというと、その「暗号化キーとしてASCII文字列を指定するのってイマイチ」という話は、WPAにも当てはまるのか? と思ったからです。
ルーターによっては16進数64桁での設定も可能な機種があるようですが、ウチのWZR-AGL300NHは違います。ASCIIでしか指定できないというのはセキュリティ的にはどうなのでしょう?

だいたい、暗号化キーの長さが「8~63文字」という可変長なのはどういうわけでしょう?
ASCIIの1文字が8bit分ですから、「8~63文字」だと「64bit~504bit」?
鍵長がそんな自由なはずはないですよね……?

WPAの暗号鍵はハッシュ関数で生成される

困ったときのWikipedia。WPA(Wi-Fi_Protected_Access)の項によると、ハッシュ関数で256bitの鍵を生成しているそうです。
なーんだ! 道理で暗号化キーがたった8文字でも許されるわけです。

そして、これまで「暗号化キー」と呼んできたものは実は暗号の鍵そのものではなく、「鍵をハッシュ関数で生成するための材料」だったようです。それもあって「パスフレーズ」と呼んでいるのですね。

ちなみに16進数64桁での入力が可能な機種の場合は、ハッシュ関数を通さず、それをそのまま暗号鍵として使うとのこと。
16進数なら1桁4bitですから、確かに64桁でちょうど256bitです。

なお、いまさっき「パスフレーズは8文字でも許される」と書きましたが、それはあくまで仕様上の話。
現実的には、総当たり攻撃などを考えると、安心なのは「13文字以上」とWikipediaにあります。

複数人で共用する無線LANの場合、パスフレーズをMAXの63文字(しかも記号とか含んだランダム文字列)にするのは運用上、現実的ではないかもしれません。
13文字くらいなら何とかなりそうですが、人間的に意味のない文字記号63個の羅列だと、入力ミスが頻発します。あげく、情報システム管理者はしょっちゅう「無線LANの設定ができない! ルーター落ちてんじゃないの?」という問い合わせに「いえ落ちてません、暗号化キーの入力間違いなのでもう一度よーく確認して入力してください」「もう3回も確認したよ!」「でもルーターは安定稼働中ですし…」というお決まりのやり取りを繰り返させられるのだろうと想像できます。
63文字と言わず、20文字程度でも職場で本当によく見る光景です。

しかし今回は「放置するネットワークのために利便性とか無視で最強レベルのパスフレーズを考える」という目的ですので、長さは当然、MAXの63文字で決定です。

パスフレーズが十分に長ければ、SSIDは何でもいい?

ちょっと脱線しますが、暗号鍵を生成するためのハッシュ関数には、このパスフレーズに加えてSSIDも与えます
パスフレーズが十分に長ければ、SSIDはどうせAOSSをオンにしている限りステルスにはできないし、適当に付けておけばいいや……と考えるかもしれません。

ところが。
世の中には「Church of Wifi WPA-PSK Rainbow Tables」というものがあります。
ありがちなSSIDの上位1000件それぞれについて、ありがちなパスフレーズ約100万件を使った場合の暗号鍵がすべて収録されているデータベースだそうです。
このDBに収録されているSSIDとパスフレーズの組み合わせを使っている無線LANは、セキュリティ的に少々不安があります。

なお、この「パスフレーズランダム生成ツール」は、今のところ「ありがちなパスフレーズ約100万件」に収録されているありがちなパスフレーズは生成しません
100万件をダウンロードして確認しましたが(正確には996,358件でした)、その中には長さが63文字のパスフレーズは1つも含まれていなかったからです。(目視じゃなくて、カウントするスクリプトを書いて確認しました。いちばん長かったのは41,372件目の“No_Lord_Shall_Stand_Before_Myself,I_am_Deicide”で44文字)
そのため、現状、この「ありがちなSSID」に収録されているSSIDを使ったとしても、ありがちな暗号鍵は生成されません。

ただし、今後もしこのデータベースが拡張され、63文字のパスフレーズが収録された場合、そのパスフレーズが当ツールでランダム生成される(または過去に生成されていた)可能性はゼロではありません。
(ランダムに生成された63文字のパスフレーズが偶然に収録される確率は天文学的と言っていいほど低いと思いますが……)

とはいえ「そんなデータベースにSSIDが収録されていると気持ち悪い」という方は、よくあるSSIDのリストで確認してみてもよいかと。なお、海外の統計のため日本ではおなじみの「YBBナントカ」などは含まれていません。

【追記】
なお、「ありがちなSSID」として収録されるのを避けるため、ユニークな値を含めばいいかとMACアドレスを入れる――というのは逆に危険な行為です。
参考:Windowsの無線LANが放送するSSIDからPlaceEngineで自宅の場所を特定される恐れ(高木先生の記事)
【追記ここまで】

パスフレーズに利用可能な文字種は95文字のはずだけど…?

閑話休題。パスフレーズの最大長は63文字と判明したので、次はもう1つの問題、「一口に“記号”と言っても具体的にはどんな記号が使えるのか」です。

前掲のWikipediaにはサラリと「総当り攻撃への対策としては、13文字のランダムなパスフレーズ(文字種は95文字)で十分と言われている」という記述がありました。ASCIIで95文字ということは、0x20~0x7E (正規表現で書くと /[ -~]/ )でしょうか?
日本語版のWikipediaを読んでもよく分かりませんでしたが、英語版WikipediaのWPAの項 を見たら次のように明記されていました。

Each character in the pass-phrase must have an encoding in the range of 32 to 126 (decimal), inclusive. (IEEE Std. 802.11i-2004, Annex H.4.1)
The space character is included in this range.

というわけで、ピリオドやハイフンはおろか、< も " も \ も、半角スペースさえ使っていいことが分かりました。他方、0x00(NULL)や0x7F(DEL)などは使えないようです。ASCIIに含まれない半角カタカナ(JIS X 0201)などもNG。
もっとも、ハッシュ関数に通す以上、WEPキーのときと違って「非ASCII印字可能文字」を敢えて使うべき理由もないです。

これで文字種の問題も解決……と思いきや、実際に記号類をふんだんに使ったパスフレーズを無線ルーターに設定しようとすると、「その文字は使えません」的なエラーが出ることが分かりました。
ルーターによっては、必ずしも95文字種すべてを利用可能とはいかないようです。

ルーターによって使用可能文字は異なる

たとえば私が買った機種、バッファローのWZR-AGL300NHでは「スペースは使えない」と明記されています。その他の記号類は何が使えて何が使えないのか、説明はありませんでした(全部使えるのかも)。
他メーカーでは、たとえばNEC機種のマニュアルによると、半角スペースの他に「?」がなぜか使えないようです。
coregaのとある機種のマニュアルによれば、半角スペースの他に「=」「~」「`」(バッククォート)の3文字が使えないようです。

というわけで、当ランダムパスフレーズ生成ツールでは、「特定の文字を含まずにパスフレーズを生成する」という指定ができるようにしました。
とりあえず、いま出てきた5文字を除外した90字種から生成するようにしています。お使いの無線ルーターの仕様に合わせて自由に足し引きしてください。

なお、できる限り、63文字長のパスフレーズ中に「英大文字」「英小文字」「数字」「その他(記号)」の4グループすべてを必ず含むものを生成しようとします。
ただ、完全ランダムだと、偶然「77777(中略)777」という「7」が63個連続するだけの、運は良さそうですがセキュリティ面ではよろしくなさそうなパスフレーズが生成される確率も、天文学的な確率とは言えゼロではありません。
そういうイマイチなパスフレーズが運悪く(運良く?)生成された場合は、破棄して自動的に再生成します。

ただし、除外文字が多ければ多いほど、どれだけ繰り返しても「4グループすべてを含むパスフレーズ」を生成できない確率が上がります。数百回繰り返しても生成できなかった場合は、「4グループすべてを含んでいるわけではない」という但し書きとともに、セキュリティ的には最高レベルとは言えないパスフレーズを表示します。
「いつまで経っても生成処理が終わらない」というループを防ぐための措置ですので、ご了承ください。

暗号鍵として16進数64桁を直接設定できるルーターもあるけれど

ところで、「無線ルーターによっては、パスフレーズの代わりに64桁の16進数で256bitの暗号鍵を直接設定できる場合もある」と先に書きました。
「除外文字とかややこしいことを考えなくても、ランダムで64桁の16進数を出力するツールを作ればいいのに」と思われた方もいるかもしれません。
そうしなかった理由は単純で、ウチのWZR-AGL300NHは16進入力に対応していなかったからです……。

もっとも、上述のようにWEPキーの時と違って、「ASCII文字でのパスフレーズ入力」が「16進数入力」と比べてセキュリティ的に劣るわけではないということが分かったのは大きな収穫でした。

実は「16進でランダムに“暗号化キー”を生成する機能」はあらかじめこのルーター(Web管理画面)に一応備わっているのですが、実行すると「0~Fの16文字種しか使わない63桁のパスフレーズ」が生成されるのです。それはちょっと……。

それでも、ついでなので16進数版も作っておきました。
「ウチのルーターは、ASCII入力だと英数字のみで記号を受け付けないので不安」という方はこちらをお使いください。


(※WPA/WPA2-PSK)


こちらは解説するよりJavaScriptのソースを見ていただいたほうが早いかもしれませんが、単に16面体のサイコロを64回振るだけです。(サイコロと違って疑似乱数ですが)

まとめ

これでとりあえず、ウチのルーターWZR-AGL300NHが使いもしないTKIPの電波を吹きっぱなしでも、セキュリティ的に人事を尽くせた感があり、まあそれなりに安心して放置できそうです。
ただ、常用するAESのほうは覚えやすいパスフレーズを設定してあるので、「パスフレーズ的には常用するネットワークのほうがセキュリティレベルが低い」という逆転現象が起きています。いささか複雑な気分です。

土曜日

PLC(電力線LAN)アダプターが2個で3,960円

NTT-X StoreでPLC(電力線LAN)アダプターが激安です。

PLCアダプタ HDX101-200JPS(NETGEAR Inc.)
1,980円(税込) 送料無料

NTT-X Store 販売ページへ





2つ以上ないと用をなしませんが、2つ買っても3,960円。2個セットもありますが3,980円なので、なぜか1つずつ買ったほうが20円安いという地球に優しくない状況になっています。

価格.comのPLCページを見ると、次に安い店が1個4,970円、2個セット9,799円。別メーカー品も含めた「PLCアダプタ最安値」で探してもセールで3千円、通常5千円程度ですから、NTT-Xストア、破格です。

PLCって何? という方はWikipedia(電力線搬送通信)などをご覧いただくとして、この機種はメーカー公式サイトによると、理論値200Mbps、実効スループット最大80Mbpsとのこと。11a/gの無線LAN(理論値54Mbps、実効20~30Mbpsくらい?)と比べても速そうです。
あんまり気になったので、近所にアマチュア無線家がいないことを祈りつつ注文してみました。(アマチュア無線や短波ラジオ等と周波数が重なるため、互いに影響が出るそうです)



ちなみにNTT-X Storeでは、同じネットギア社の無線LANルーター「WNDR3300M」(右写真)も、11n/a/b/g対応で5,680円(税込/送料無料)と価格破壊中です。メーカー公式サイトでは有線部ギガビットイーサ非対応とあるにも関わらずNTT-X Store販売ページに「有線スループット580Mbps」と書かれている理由は謎ですが、「5GHz帯で11nを使いつつ2.4GHz帯で11b/g」という同時利用もできるようなので、お買い得であることに変わりはありません。

金曜日

バッファローの無線ルータ、AOSS機能は活かすか殺すか

先日、無線LANルータを買い換えました。あこがれの802.11n対応機です。300Mbps(理論値)!
今回、ちょっと贅沢に行こうと、次のような条件で機種を探しました。
  • 802.11nの300Mbps対応
  • 2.4GHz帯と5GHz帯の同時利用可能
  • 有線LANポートはgigabit(1000BASE-T)対応
結果、バッファロー(BUFFALO)の WZR-AGL300NH がミート。イーサネットコンバータとのセット(WZR-AGL300NH/E)で実売1万7千円前後(アマゾン)という価格が魅力でした。
無線ルータ(WZR-AGL300NH)が単体で(1万2千円くらい、イーサネットコンバータ(WLI-TX4-AG300N)が単体で(8千円くらいですから、セットのほうが断然お得です。「5GHz帯(11a)で11n(300Mbps)対応のコンバータ」というのは他メーカーからはあまり発売されておらず、価格競争もなさそうなわりにはアグレッシブな値付けです。

イーサネットコンバータはTV付近に置きます。PS3では、今まで1GBを超えることもあるファイルを802.11g(54Mbps)でダウンロードしてましたが、これでやっと次世代機の威力を発揮できます。テレビはまだSDブラウン管ですが。

WEPは使いたくないけど、DSはWEPしか使えない

さて、無線LANを設置する際に避けて通れないのがセキュリティ設定。
難しいことを考えなくても、暗号を最高強度に上げておけば当分は心配無用……と行きたいところですが、悩ましいのがニンテンドーDSの存在です。

我が家にあるDS以外の無線LAN対応機器、具体的にはPCやイーサネットコンバータ、PSP、iPhoneなんかはどれもWPA(AES)での接続が可能なのですが、DSだけはWEPでないと接続できないのです。かと言って今どきWEPで無線ネットワークを構築するのは、いくらなんでもちょっと。

でも大丈夫!
WZR-AGL300NHには「マルチセキュリティ」なる機能が搭載されていて、AES・TKIP・WEPの3種のセキュリティ方式の混在利用が可能、と公式サイトに書いてありました。
さらに、WEP接続の場合はLAN内の他の機器との通信を不許可にして、インターネットにのみ接続できるような設定も可能とあります。

それなら安心……と思って購入し、運用してみて確かに安心ではあるんですが、いくつか事前に思っていたことと微妙に違うポイントがあったので記しておきます。

AOSS機能を無効にするとマルチセキュリティが使えない

上述の「マルチセキュリティ」機能は、バッファローが誇るワンタッチ設定システム「AOSS」とガッチリ統合されていました。AOSS機能をオフにした場合、マルチセキュリティ機能は使えません

AOSS機能を有効にした場合の残念な点

AOSSを有効にした場合、対応子機を設定する際に暗号化キーを手入力したりしなくて済むので、ラクといえばラクです。バッファロー製イーサネットコンバータはもちろんのこと、PSPもDSもPS3もWiiもAOSSに対応していて、意外と対応機種は多いです。

しかし、AOSSを有効にした場合、(少なくともこのWZR-AGL300NHでは)次のような残念ポイントがありました。

  • SSIDの隠蔽(ステルス)ができない
    SSIDを全力でブロードキャストしてしまいます。もっとも、セキュリティ的な観点からは、SSIDの隠蔽は気休め程度の効果しかない(隠したつもりでも実は簡単に見つけることができる)ので、実質的なセキュリティ低下があるわけではないのですが。
  • MACアドレス制限(ホワイトリスト)に対応していない
    「あらかじめ無線ルータに登録したMACアドレスのみ通信可能にする」というホワイトリスト形式でのアクセス制限ができません。(接続してきた機器のMACアドレスを接続禁止にする、というブラックリスト形式での制限は可能)
    これもSSID同様、制限したつもりでも簡単にすり抜けられるので、実質的なセキュリティには影響ありません。

……一見残念なようで、よく考えると別に残念ではありませんでした。ただし後述しますが別に残念な点があります。

AOSS機能を有効にしても残念ではない点

AOSSで誤解されがちというか、「AOSSのデメリットと言われることが多いけど、実は誤解なポイント」もついでに書いておきます。
AOSSで多い誤解が、「AOSSを使わないといけない」という点。実はAOSSを使わずに(手動で)設定することもできるのです。AOSSに対応していないiPhone等はもちろん、DSやPSP等のAOSS対応機器を敢えて手動設定することだって可能です。

また、AOSSを使う場合、無線ルータがSSIDを勝手に決めるのが不愉快でしたが、WZR-AGL300NHの場合はβ版のファームウェア(Ver.1.51β以降)を使うことで、任意のSSIDを設定することができます。
暗号化キーも任意に設定できます。

マルチセキュリティ機能では最大6つのSSID

さて、本題のマルチセキュリティ機能。どんな設定ができるのか、概要です。
まず、これから書いていく設定はすべて、5GHz帯と2.4GHz帯でそれぞれ別々に設定できます。5GHz帯と2.4GHz帯で用途を分けることが多いでしょうから、これは便利。

そして各周波数帯ごとに、「AES」「TKIP」「WEP」の3つの暗号化方式を同時に利用できます。
使い分けはSSIDで行います。つまり、「AES用SSID」「TKIP用SSID」「WEP用SSID」の3つをそれぞれ設定できます。(両周波数帯合計で6つものSSIDを発信することになります)

さらにWEPに関しては、「64bit」「128bit」「停止」を選ぶことができます。「停止」にするとWEP接続を禁止します(SSIDも吹かなくなります)。周波数帯ごとに選べます。
また、WEP接続を隔離するか否かも設定でき、隔離する場合はWEP接続機器とWPA(AES/TKIP)接続機器どうしの通信は遮断されます。しつこいですが周波数帯ごとに選べます。
(「プライバシーセパレータ」機能をONにすれば、WPA機器どうしの通信も遮断できます)

というわけで、マルチセキュリティ機能はけっこう設定の自由度が高いのでした。MACアドレス制限ができない割には。
惜しむらくは、停止可能なのがWEPだけで、TKIPは止められないことくらいでしょうか。今や「TKIPには対応しているけどAES未対応」なんて機器は滅多にないですから、AESだけ残してTKIPは止めてしまいたいところです。これが最大の残念ポイントでしょうか。

具体的な設定例


というわけで、ウチでは次のように設定してみました。

【5GHz帯】(802.11a/n) 最大300Mbps
■WEP→使用しない(停止)
■TKIP→使用しない(停止できればいいのに)
■AES→PC、イーサネットコンバータ(経由でPS3等)で利用

【2.4GHz帯】(802.11b/g) 最大54Mbps
■WEP→128bit、隔離、DS専用
■TKIP→使用しない(これも停止できればいいのに)
■AES→iPhone、PSP等で利用

でもって無線ルータの有線ポートにはNASがつながっています。

使わないTKIPをどうするか

使わないけど止めることもできないTKIP接続。適当な暗号化キーを設定して放置しておくしかないですが、どうせ放置するなら暗号化強度を最大まで引き上げておきたいものです。
では、どんな暗号化キーを設定しておけばいいのか? …という話は、また次回。せっかくなので「暗号化キーをランダム生成するツール」でも作ることにします。
追記:作りました→無線LAN(WPA)の最強「暗号化キー」を作るには

土曜日

ソフマップのアドエス買取査定が変

iPhoneをうっかり手に入れてしまったので、それまで使ってきたアドエス(Advanced/W-ZERO3[es])は処分することにしました。
ざっくり調べてみたところ、ヤフオクで売るよりも高値になる確率が高そうだったので、ソフマップへ。
(運が良ければヤフオクのほうが高値が付くようだけど、平均落札額と比べるとソフマップのほうが良かった)

査定結果は、満額なら7,000円のところ欠品2点で6,000円。USBケーブル-300円、アプリケーションCD-700円。
確かにUSBケーブルは忘れてました。でもCDなんてもともと箱から出しゃしないし、欠品のはずがないんだけど…?

とりあえず家に帰って探してみました。
USBケーブルは、引き出しに何本も入っていて、正直なところどれがアドエスに付属していたのか分からないのですが、まあどれでも機能的には一緒ですし、それっぽいものを持って行くことに。
CDはやっぱり見つかりません。

というわけで再びソフマップに行き、箱の内容を確認。ほらCD入ってるじゃないですか。CDは元々この1枚しか同梱されていなかったはず。
ところが店の人曰く、何がいくつ同梱されていたかはソフマップとしてデータベース化されており間違いはないと。取説に「CD-ROMに収録のアプリケーションマニュアル」と書かれているのに、このCDのラベルは「Getting Started CD」とあるだけで「アプリケーションCD」とは書いてない。だから他にあったはずだと。

いやいや、だったらちょっとここ見てください、取説の同梱品一覧のところ、「CD-ROM」としか書かれていません。CDが2枚入ってるならそう書いてあるはず。
さらに、こっちの分厚い取説の…ほら、アプリケーションマニュアルについて「付属のCD-ROMに収録されている」としか書かれていない。「どのCDに」という説明がないってことは、CDは最初から1枚しかなかったはず。このCDの中身を確認してみていただけません?

ここでお店の人が奥に入っていって数分。やっとこちらの言い分が通りました。欠品無しの満額査定7,000円。
ソフマップの査定用データベースに、本来存在しない「アプリケーションCD」なるものが登録されていたようなので、お店の現場の人を責めてもしょうがないのですが、何だかなあ。
しかし、これまでソフマップでアドエスを売った人は、みんな「アプリケーションCDが欠品」と“ありもしないもの”を要求されて700円減額されてきたのでしょうか…? だとしたら気の毒な話です。

お詫びに何かサービスしてくれるかとちょっぴり期待しましたが、特に何もなし。まあ、いちゃもんつけに来たわけじゃないからいいんですが。

買取金額は、現金はなくポイントで貰うと10%増しになります。でもソフマップって滅多に利用しないからポイントで貰ってもなあ…でも10%の差は大きいし、と迷ったのですが、ビックカメラのポイントで貰うこともできると判明。(ビックカメラ店舗内にあるソフマップだけかも?)
ビックのポイントで貰っても10%増し。ビックポイントはSuica電子マネーに交換できるので、ほとんど現金みたいなものです。というわけで無事7,700ポイント受け取りました。
(なおビックポイントで受け取る場合は、中古の日でも+15%にならず+10%のままのようです)

それにしてもアドエス、7,700円ですか。買ったときは……いくらで買ったっけと思い出してみたら、「実質0円」でした。とはいえ契約してから24ヶ月経ってなかったので、月々の割引1,096円×残り9ヶ月を受けられなくなり、「実質9,864円で買った」と言えるのかもしれません。
だとすると、端末代金は15ヶ月使って、9,864-7,700=実質2,164円。1ヶ月144円でレンタルしたと考えると、激安でした。

金曜日

Debianでデフォルトのエディタを変更するには

vipw とか crontab -e とかでファイルを編集するとき、Debianではデフォルトがnanoというエディタになっています。
nanoは画面最下行に基本的なコマンドの一覧が表示されるので、使ったことがなくても設定ファイルを編集して保存して終了するくらいなら何とかなります。でも指がviに慣れちゃってるので、よし終了! と思ってふと気付くと終了してないうえに変なところに ZZ って書いてある…という羽目によく陥ります。(ZZ=viで「保存して終了」コマンド)

環境変数 EDITOR に vi って書いておけばいいことは知っていましたが、Debianのレベルでデフォルトのエディタを変更する方法を調べてみました。次のコマンドで、システムにインストールされているエディタのうち、どれをデフォルトにするか選べます。
# update-alternatives --config editor

月曜日

Debian(lenny)のネットワークインストールでハマらないために

Debian GNU/Linux 5.0(lenny)のインストールをネットワークブートで行おうとしてちょっとハマったので、メモを残しておきます。
Debianの前バージョン(etch/4.0)の場合は「DNRH-001にDebian EtchをPXEネットワークブートしてインストール」等で説明されているとおりですが、一番のハマりどころが現バージョン(lenny)で変わっているようだったので。

概要

インストーラ(ブートイメージ)が格納されているファイル「netboot.tar.gz」をWindows上で展開するときは、展開ツール(解凍ソフト)が「シンボリックリンクをどう処理するか」に注意する必要があります。
(私が常用している展開ソフトはシンボリックリンクの処理が適当だったためハマりました。もしかしたらWindows用の展開ソフトは基本的にムリかもしれません)

以下、Windowsマシンをサーバーにしてネットワークインストールを行う手順と、上記問題の解決方法です。

ネットワークインストールって何?

まずそもそも「ネットワークインストールって何?」という話から。
PCにLinuxをインストールする場合、まずはインストーラーを起動しなければいけません。
Windows用アプリケーションの場合はWindows上でインストーラーを起動しますが、Debian GNU/Linuxの場合、インストーラーはWindowsのソフトではないのでWindows上で起動することはできません。(Windowsからインストーラーを起動できるLinuxディストリビューションもあるようですが)

じゃあどうするかと言うと、ポピュラーなのは「インストーラーをCD/DVD-Rに焼いて、PC電源投入時に(HDDでなく)CD/DVDから起動する」という方法です。ただ、ノートPCの場合はCD/DVDドライブが付いていなかったりします。
そういうときのために最近は「USBメモリ/HDDにインストーラーを書き込んで、そこから起動する」という方法もよく使われます。しかし今回私がDebianを入れようとしたのは古いPCで、USBメモリからの起動に対応していませんでした。

そんな場合でも、マシンが「ネットワークブート」に対応していれば大丈夫。インストーラーをネットワーク越しにダウンロードして起動する、という離れワザがあるのです。

Debianインストーラーのネットワークブート・基礎情報


ネットワークブートによるインストールについては、次のサイトで公式の情報が得られます。
TFTP ネットブート用ファイルの準備(Debian GNU/Linux インストールガイド)
要は、ネットワーク越しにインストーラーをダウンロードするわけですから、その配信元のサーバーを用意しましょうという話です。

Trivial File Transfer Protocol (TFTP) は、 ブートイメージをクライアントに提供するために用います。理論的には、どんなサーバでも、どんなプラットフォームでも、 これらのプロトコルを実装してさえいれば利用できます。 この節では、SunOS 4.x, SunOS 5.x (Solaris), GNU/Linux での例を示します。

……というように、「どんなプラットフォームでもOK」と書かれていながらWindowsでの例が載ってなかったりするのですが、Windowsでも大丈夫です。

用意するもの


◇Debianをインストールしたいマシン(以下「クライアントPC」と呼びます)
◇インストーラーを配信するWindowsマシン(以下「サーバーPC」)
◇インターネット環境
◇サーバーソフト Tftpd32 (後でインストールしますが、とりあえずダウンロードだけしておいてください。zip版で問題ないですが、インストーラーが好きならexeのほうでもOKです)
◇Debianインストーラー(これから説明します)

ネットワークインストール用Debianインストーラーの用意


サーバーとなるPC上での作業です。
  1. Debian配布サイトから netboot.tar.gz をダウンロードします。日本に住んでいるなら例えばここ
  2. 適当なディレクトリに展開します。と言っても「日本語(マルチバイト文字)が含まれるディレクトリ」「スペースが含まれるディレクトリ」は避けたほうが無難です。C:\temp\ あたりが良いかと。
  3. さて今、ディレクトリ構成は次のようになっていると思いますが、ここからがポイント。
    ├ debian-installer (ディレクトリ)
    ├ pxelinux.0
    ├ pxelinux.cfg
    └ version.info
    
    「pxelinux.0」ファイルのサイズが0バイトになっていたり、「pxelinux.cfg」がディレクトリではなくファイルになっていたり(しかも0バイト)という場合は、下記作業を行ってください。
    1. 「debian-installer\i386\pxelinux.0」(こちらは0バイトではないはず)を、0バイトの「pxelinux.0」に上書きコピーします。
    2. 0バイトの「pxelinux.cfg」ファイルを削除して、同じ名前の(pxelinux.cfg)フォルダを作成します。
    3. 「debian-installer\i386\boot-screens\syslinux.cfg」を、先ほど作った「pxelinux.cfg」フォルダにコピーします。
    4. いまコピーしてきた「syslinux.cfg」を「default」にリネームします。(default.cfgではないので要注意)
    5. ディレクトリ構造が以下のようになったか確認します。
      ├ debian-installer (ディレクトリ)
      ├ pxelinux.0 (15KBくらいのファイル)
      ├ pxelinux.cfg (ディレクトリ)
      │ └ default (150バイトくらいのファイル)
      └ version.info
      
  4. これでDebianインストーラーの準備は完了です。
※細かい解説:
なぜ上のような作業が必要だったかというと、tarアーカイブ内にシンボリックリンクで格納されていたファイルを、Windowsの展開ソフトが正しく処理できなかったためです。XPまでのWindowsにはシンボリックリンクがなかったので(参照:Windows NT/2000/XPでシンボリックリンクが利用できるという誤解)、処理できなくても仕方ありません。Vistaだったら(シンボリックリンクに正式に対応しているらしいので)大丈夫なのかもしれませんが、環境がないので分かりません。
ちなみに、netboot.tar.gz の中はこんな風になっています。
% tar tzvf netboot.tar.gz
drwxr-xr-x root/root         0 2009-01-24 01:44 ./
drwxr-xr-x root/root         0 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/
drwxr-xr-x root/root         0 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/
-rw-r--r-- root/root   5884850 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/initrd.gz
-rw-r--r-- root/root   1468016 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/linux
-rwxr-xr-x root/root     15820 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/pxelinux.0
drwxr-xr-x root/root         0 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/pxelinux.cfg/
lrwxrwxrwx root/root         0 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/pxelinux.cfg/default -> ../boot-screens/syslinux.cfg
drwxr-xr-x root/root         0 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/boot-screens/
-rw-r--r-- root/root       152 2009-01-24 01:44 ./debian-installer/i386/boot-screens/syslinux.cfg
(※他boot-screenns内省略)
lrwxrwxrwx root/root         0 2009-01-24 01:44 ./pxelinux.cfg -> debian-installer/i386/pxelinux.cfg
lrwxrwxrwx root/root         0 2009-01-24 01:44 ./pxelinux.0 -> debian-installer/i386/pxelinux.0
-rw-r--r-- root/root        55 2009-01-24 01:44 ./version.info
etchの場合は debian-installer/i386/pxelinux.cfg/default は実体を持つファイルでしたが、lennyではboot-screens/syslinux.cfgへのsymlinkになっているため、etchと同じ方法では問題が解決しません。

どういうネットワーク構成にするか

さて、次はインストーラーをサーブ(提供)するサーバーの準備ですが、その前にネットワークインストールの間どういうネットワーク構成にするかを考えておきます。
というのも、サーバーPCではDHCPとTFTPという2つのサービスを提供するのですが、既存のネットワーク上でうっかりDHCPサーバーを起動してしまうと、ネットワーク上の他のマシンがインターネットに出られなくなってしまう可能性があるからです。

特に、「管理者が自分ではなく、他の人も利用しているネットワーク」(職場とか学校とか公衆無線LANとか)の場合、変なDHCPサーバを立ち上げようものならネットワーク管理者を怒らせることは間違いないので、そういう接続はLANケーブルを引っこ抜くとかしてから作業に臨みましょう。

上でもリンクしたDNRH-001にDebian EtchをPXEネットワークブートしてインストールでは既存のネットワークにうまくなじむDHCPサーバの設定方法が紹介されていてスマートです。ただし、多少DHCPの知識がないと厳しいかも。
また、ネットワークインストールを手順を説明するサイトで一番多いのは「ネットワーク内で既に動いているDHCPサーバ(たいていの場合はルータのDHCP機能)を止めましょう」というもので、これも堅実です。
が、ここでは別解として強引な方法を紹介しておきます。サーバーPCとクライアントPCを直結する別のネットワークを作ってしまうという方法です。

  1. サーバPCとクライアントPCを有線LANで直結します。「サーバーPC⇔ハブ⇔クライアントPC」がベストですが、クロスケーブルで文字どおり直結でも構いません。
    なお、「クロスケーブル」ではない普通のLANケーブル(ストレートケーブル)でPC同士を直結しても、たぶん通信できないので要注意。
  2. サーバーPC側のポート(インターフェース)に適当なプライベートIPアドレスを割り当てます。混乱を防ぐため、いつも使っているネットワークとは変えておきます。例えば家庭内LANが192.168.0.* で構成されているなら、192.168.1.1 とか。
    割り当てる手順は下記。
    1. コントロールパネル→ネットワーク接続→ローカル エリア接続→プロパティ
      (有線ポートが複数ある場合は「ローカル エリア接続 2」とかかもしれないので注意)
    2. インターネット プロトコル(TCP/IP)→プロパティ
    3. 次のIPアドレスを使う(S)→IPアドレス入力

      サブネットマスクは自動で入力されます。後は空欄のままでもOK。

この方法の場合、サーバーPCのネットワークインターフェースが有線ポート1つ(無線ゼロ)しかない場合、Debianインストーラーが起動するまではサーバーPCからインターネットにつなげなくなるので要注意です。
(Debianのインストール途中でネットワークケーブルを挿し替えるので、その後はインターネットにつながります)

Debianインストーラーをネットワーク越しに提供するtftpサーバーの用意


さて、ネットワーク構成が決まったら、次はインストーラーをサーブ(提供)するサーバーの準備です。これもサーバーPC上での作業。

  1. ダウンロードしておいた Tftpd32 をインストールします。zip版をダウンロードした場合は適当なディレクトリに展開すればOK。ただし日本語(マルチバイト文字)の含まれたディレクトリにインストールするとうまく動かないという話もあります。(スペース入りのディレクトリは大丈夫)
  2. tftpd32.exeをダブルクリックするなどして起動します。(この時点でいきなりDHCPサーバが適当な設定で起ち上がってしまいます。繰り返しですが「自分が管理者じゃないネットワーク」にはつながっていないですよね?)
  3. Windowsファイアウォールの確認画面が出たら「ブロックを解除する」を選択します。

    うっかり「ブロックする」にしちゃった人は、コントロールパネル→Windowsファイアウォール→例外から「Tftpd32」か「TFTP server」を探して「削除(D)」。
  4. Tftpd32が起動するので、ウィンドウ下部の「Settings」を押して設定画面へ。
  5. 設定します。
    • Base Directory:さっきnetboot.tar.gzを展開したディレクトリを指定。
    • Global Settings:「TFTP Server」と「DHCP Server」のみチェック。
    • DHCP Optopns:基本オフ。(別にオンでも動くけど)
    • Advanced TFTP Options:「PXE Compatibility」と「Allow '\' As virtual root」をオン。
  6. 「OK」を押すと「Tftpd32を再起動してね」と表示されるので

    ウィンドウ右上の[×]ボタンで閉じて、もう一度起動します。
  7. 再起動したら、今度は「DHCP server」タブの内容を編集します。
    • Current Directory:先ほど設定したディレクトリになっているか確認。
    • Server interface:クライアントPCと接続しているインターフェースのIPアドレスを選択。
      クロスケーブルで直結する場合は、選択肢にIPアドレスが現れませんが気にせず続行。(クライアントPCと接続してクライアントPC側が動作していないと、WindowsがIPアドレスを利用させてくれないため)
    • IP pool starting address:DHCPサーバが配布するIPアドレス範囲の先頭。ネットワーク内の既存アドレスとぶつからないように設定。よく分からなければ「サーバーIPアドレスの1つ次」で多分OK。
    • Size of pool:DHCPサーバが配布するIPアドレス数。1でもいいのだけど、何かの設定を失敗してやり直すときにIPアドレスが足らなくなっても面倒なので、適当に10くらいにしておく。
    • Boot File:「pxelinux.0」と指定。
    • WINS/DNS Server、Default router:「0.0.0.0」のままでOK。
    • Mask:「0.0.0.0」のままだとエラーになるので「255.255.255.0」に。
  8. 「Save」ボタンを押して設定を保存します。

Debianインストーラーをネットワーク越しに起動


これで準備は整いました。クライアントPCを「ネットワークブート」モードで起動します。
ネットワークブートの方法は機種によって違うので、マニュアルを見てください。キーボードの特定のキーを押しながら起動するとか、起動時に表示されるメニューから選ぶとか、BIOSで設定するとか、いろいろです。

ネットワークブートすると、まずはDHCPでIPアドレスを取得しようとするはずです。クロスケーブルで直結した場合は、「DHCPでIPアドレス取得中…」のような画面になってからしばらくすると、Tftpd32の「Server interface」欄で、クロスケーブルのサーバー側インターフェースのIPアドレスが選択できるようになりますので、すかさず選びます
IPアドレスを取得できたら、次いでTFTPでDebianインストーラーを取得・起動するはずです。

うまく行かない場合は、Tftpd32の「Log viewer」タブでログが見られますので、解決の助けにしてください。

クライアントPCでDebianのインストーラーの手順を進めていくと、ほどなくネットワークの設定に入りますので、サーバーPCとつないでいるケーブルをクライアントPCから抜きます。クライアントPCをふだん利用したいネットワークに接続しなおしてから、ネットワークの設定を続行します。
普段使いのネットワークもDHCPを利用する場合、つなぎなおした直後はDHCPでのIPアドレス取得に失敗するかもしれませんが、めげずにもう一度DHCPに挑戦するとIPアドレスを取れるかもしれません。

ここでクライアントPCをインターネットに接続できないと、Debianのインストールに必要なファイルを取って来られず、インストールが完了できません。ただし、有線でインターネットにつなぐ環境がなくても、インストーラーは無線LANを認識できるかもしれません。

後始末


最後に、サーバーPCのネットワークインターフェースの設定も元に戻します。

「IPアドレスを自動的に取得する(O)」に戻す場合、下のDNSの設定がつられて変わっちゃってるはずなので、こちらも「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する(B)」に戻します。

こんな感じですので、お皿かUSBメモリから起動できるんだったら、そのほうがネットワークインストールよりよっぽどかラクです。どちらにも対応していない古いサブノート/ミニノートPCをお使いの方か、ちょっと目新しいことでもしてみるかという好奇心旺盛な方向け、といったところでしょうか。

iPhoneの液晶保護シートは光沢/アンチグレアのどちらがいい?

さて、iPhoneを手に入れて一番最初にすべきことは何でしょう?
メールの設定? iTunesとの接続?
いえいえ、それよりもっと先にしなきゃいけないこと、それは、

  液晶保護シートの貼り付け

です!

なぜ液晶保護シートを貼るの?


iPhoneはタッチパネルなので液晶面に触ることが多く、傷付けないように保護シートを貼らなければなりません。以前CLIE(ソニーが出してたPalm端末)を保護シートなしで使って傷だらけにして以来、PDA・スマートフォン・ニンテンドーDS、ありとあらゆるタッチパネル機器には保護シートを貼ることにしています。
iPhoneはスタイラスではなく指操作ですし、丈夫そうなガラスが張ってあるので傷付きにくいとは思いますが、実はシートを貼ることで後述する別のメリットも得られます。

どうして何よりも先に貼るの?


保護シートを貼りたい理由は分かったけど、なぜ「一番最初」がいいのでしょう?
それは、工場出荷時に貼られている保護シートを一度はがしたが最後、使うにつれて液晶面にはどんどん指紋だの細かいホコリだのゴミだのが付着していくからです。そうなってから液晶保護シートを貼ろうとすると、液晶面をキレイにするのがなかなか面倒くさい。
かといってホコリの付いたままシートを貼ると、気泡だらけになって実に醜い。なので、使う前にシートを貼ってしまうのがラクなのです。

なお、細かいことを言うと、一つだけ保護シートを貼るより先にしなければいけないことがあります。それは「初期不良チェック」。頑張って保護シートを貼ったのに、初期不良で交換……ということになったら苦労が無駄になるだけでなく、場合によっては保護シートも1枚無駄になってしまいます。
ただ、iPhoneの場合、購入時にお店の人がSIMカードを入れたりする際に簡単な動作確認はしているはずなので、それをもって初期不良チェックは済んだことにしましょう。シートを貼った後、使い込んでいくうちに初期不良が見つかるかもしれませんが、それはもう仕方がないと諦めることにします。

液晶保護シートの貼り方


2ちゃんねるでは何かの手順を聞く人に対して「まず服を脱ぎます」というレスをよく見かけますが、液晶保護シートを貼る場合にはあながち間違いでもなかったりします。
特にセーターのような「体を動かすたびに細かい糸くずが舞うような服」は、絶対脱いだほうがいいです。

作業はホコリの舞わない部屋でおこなうのがベストで、入浴後のバスルームなんかがよくお薦めされています。ただし湯気は機械に良くないので、室温が適当に下がってから。

保護シートは光沢/アンチグレアのどちらがいい?


各人の趣味の問題もあるので難しいところですが、これまで一貫して光沢(グレア)タイプの保護シートを使ってきた私は、今回も光沢タイプを貼りました。
ところが! 光沢タイプはキレイなんですが、指の滑りが悪い。スタイラス(タッチペン)で操作する機器では問題にならなかったのですが、指をスライドさせることの多いiPhoneの場合、指がつっかかるのです。

というわけでアンチグレア(ノングレア)タイプに貼り替えました。見た目的にはわずかなにじみがあるほか、光沢タイプよりは暗く感じますが、何と言っても表面がサラサラした肌触りなのは、光沢タイプでは得られない使用感です。しかも指紋が付きにくいという効能もあります。
なお、アンチグレアタイプの本来のメリットである「蛍光灯の映り込み・太陽光の反射の軽減」ももちろん享受でき、昼間の屋外でも画面が見やすくなるのはありがたいものです。

ところで一口に「アンチグレア」と言っても色々あるようで、中には「貼るとモアレが出る」というようなものもあるとか。私が買った商品は特に気になる難点はなく、ラッキーでした。(商品名は後述)

裏面を保護するケースは?


液晶面の保護はこれで一安心として、悩ましいのが、裏面を保護するかどうか。
シリコンケースは安心といえば安心なのでしょうが、どうにも野暮ったいものが多くて何だかなあと思っていたのですが、いろいろ調べていくうちに、あるケースがあちこちでけっこう高評価を得ていることに気付きました。
それがパワーサポート社のAirジャケット


アップル語で「薄い」を意味する接尾辞「Air」が付いているだけあって、メーカー公式サイトでも次のように紹介されています。

「iPhoneに傷がつくのはいやだけど、できれば何も付けたくない」という方に朗報です。
iPhoneの見た目を損ねずに、抜群の薄さでカバーできるジャケットをご用意しました。
まるで付けていることがわからない程の薄さは、パワーサポートの技術だからこそ実現できた精度です。

クリア・ホワイト・ブラックの3色ありますが、ブラックはラバーコーティングとなっていて、「うっかり手を滑らせて落とす」のを恐れる私にはおあつらえ向き。
しかも液晶保護シートが2枚(光沢/アンチグレア各1枚)付属してくるのも魅力です。というか2種類付いてきたおかげで、私は上述のように「光沢からアンチグレアに貼り替える」なんて真似ができたのでした。

実際にiPhoneに付けてみた感じ、確かに「ケース付けてます!」という仰々しさがなく、好感が持てます。
ただ、ネット上では「ラバーコーティングがはげやすい」という書き込みを散見したのがちょっと気になるところ。

ポーチはとりあえず伊右衛門のオマケ


これでいちおうiPhoneの表裏両面とも保護できましたが、カバンに放り込むにはちょっとしたポーチが欲しくなります。
こちらも調べていたら、妙に盛り上がりを見せていたのがペットボトルのお茶「伊右衛門」のオマケ「かさねいろ 豆巾着」でした。
試みに買ってきたところ、

iPhone in 「かさねいろ 豆巾着」(伊右衛門 のオマケ)

確かにピッタリです…! サイズがギリギリのため、収納時にラバーコーティングがちょっとひっかかるので、「ケースは付けない人」にいちばん向いていそうです。
オマケにしては厚みがあるので、気に入ったポーチが見つかるまではこれでいいかもしれません。(本当はもうちょっと衝撃吸収タイプのポーチにしたいのです)

サントリーの公式ブログによると、《「豆巾着」の大きさは、"カバンの中の小物をまとめられるようなもの"を想定し、飴や鍵、携帯電話が入るもの、として考えられた》とのこと。全8色なので、色違いで「iPhone用」「ヘッドホン用」「USBケーブル用」と揃えるのも楽しいかもしれません。

日曜日

高速メモステ「PRO-HGデュオHX」は、PSPでは真価を発揮できない

とあるお店のポイントが期限切れを迎えそうで、何か買わなきゃと思っていたところ、メモステDuoの高速版が安かったので買ってみました。

メモリースティック PRO-HG デュオ HX (8GB)
“メモリースティックPRO-HG デュオ” HX」8GB。一度聞いただけではまず覚えられない、どこぞの銀行もビックリのプレミア感溢れるお名前です。ダブルクォートの位置がまた微妙ですが、これが正式。

そんな名前には一応理由があるようで、「メモリースティックPRO-HG」という規格のうち、その廉価版にあたるHXシリーズ、という意味のようです。(参考:インプレスの記事

「廉価版」とは言うものの、廉価でない本流シリーズは4GBを最後にリリースが途絶えており、ラインナップが4/8/16GBとなっている「HX」がシリーズが実質的には「PRO-HG」規格に対応した(ソニーでは)唯一の製品となっています。(ソニーでは、と括弧書きしたのは、他にサンディスクからもPRO-HG対応メモステが発売されているからです。詳しくは後述)

リード20MB/s、ライト15MB/sとあるけど、PSPでは…?


どれくらい高速かというと、パッケージには「読み出し20MB/s」と誇らしげなプリント。
注意書きを読むと、「付属のUSBアダプターを用いた場合、リード20MB/ライト15MB」とのことで、ライバルのSDHCはいちばん速い「Class 6」でも6MB/sですから圧勝です。……というのはタチの悪い冗談で、SDHCのクラスが保証しているのは「最低速度」。ミニマムとマックス(平均値?)を比べても意味はありません。

ただ、インプレスのレビュー記事によると、PRO-HGは最低保証速度15MB/sとあるので、最低保証速度もメモステPRO-HGのほうが倍以上なのは間違いないようです。

パッケージ裏面の注意書き
こりゃPSPで使っても爆速? と期待したいところですが、パッケージ裏面の注意書きにはこう書かれています。

ハンディカム、“サイバーショット”、PSP(PlayStation Portable)などで本メディアをご使用になる場合、高速データ転送に対応しておりません。

なんだってー!

この「PRO-HG」規格は、従来の「PRO」と比べて次の仕様が強化されていて、その結果として高速転送を実現しているのだそうです。(参考:ソニーのプレスリリース
・インターフェース: 4bitパラレル→8bitパラレル(従来の2倍)
・クロック周波数: 40MHz→60MHz(従来の1.5倍)
というわけで「PRO-HG」規格に対応している機器なら、転送速度は確かに従来の3倍(理論値)となります。が、PRO-HG規格に未対応の機器の場合は従来どおりの仕様で転送されるわけで……。

とはいえ、今まで私が使ってきたメモステ、サンディスクの普及版2GBタイプですが、コレが従来規格(PRO)の最高速度に達していたか? と考えれば答えはおそらくノーです。つまり、PSPで使った場合、「PRO-HG」の恩恵は受けられないにしても、従来規格PROの範囲内での高速化は見込めるはず! そうと決まれば早速ベンチマークです。結果は以下。

メモステ ソニーMS-HX8Gソニー メモリースティックPRO-HG Duo HX 8GB (MS-HX8G)

メモステPRO-HG Duo HX 8GBベンチマーク (PSP-3000)

メモステ サンディスクSDMSPD-2048-J60 サンディスク メモリースティックPRO Duo 2GB (SDMSPD-2048-J60)

メモリースティックPRO Duo (SanDisk/2GB) PSP-3000

(※PSP-3000をUSBケーブルでPCと接続して計測)

…あ…あれ? シーケンシャルライト以外はすべて、サンディスクのスタンダード版のほうが速いんですが…?
サンディスク2GBは以前計測した結果を流用したのですが、今回「PRO-HG」はそのときと同じPC、同じ環境で計測しています。念のため再計測してみましたが、やはり(誤差はありますが)似たような数字に。

そこで、ソニー「HX」を付属のUSBアダプタでPCにつなげて計測してみたのが下の図。
メモステPRO-HG Duo HX 8GBベンチマーク (PC,USB)
こちらは「リード20MB/s、ライト15MB/s」という公称速度をそれぞれ5MB/s以上も上回る素晴らしい数字です! ランダムライト(4K)でサンディスクの普及版に負けてるのが多少気にくわないですが。

とりあえず、このPRO-HGメモステが壊れていないことは分かりました。PRO-HGメモステはPRO-HG対応機器で使わないと、その真価を発揮できないのです。

PRO-HGをPSPで使うのは「猫に小判」

というわけで結論。

  • PSPは、メモステの「PRO-HG」高速転送規格に対応していません
  • なので、PSPではPRO-HGの高速性能を活かせません
  • PSPで使うなら、従来規格(メモリースティックPRO)で充分です
  • むしろ従来規格のメモステのほうが、PSPでは高速になる場合もあります
  • ガッカリだよ……

PRO-HGは(少なくとも今のところは)ソニーの一眼レフデジカメ「α」で使うためのモノ……と考えるのが良さそうです。

PS3やPCで使う場合、本体内蔵スロットよりUSBアダプタ経由のほうがよい?


PSPが「PRO-HG」の高速転送に対応していないことは分かりましたが、PS3の場合がどうなのかは、どうもよく分かりません。
この「HX」のパッケージには、上述のように「サイバーショットやPSPは高速転送に非対応」という注意書きがあるんですが、その注意された機器の中にPS3は入っていないのです。
しかしネットで検索してみても、PS3が「PRO-HGの高速転送に対応している」と断定できる情報は見つかりません。PS3が「PRO-HGを読み書きできる」という情報は多いのですが、読み書きするだけならPSPだってできるわけでして。

ソニーが「PRO-HGを開発しました」というプレスリリースを出したのが2006年12月11日なので、そのちょうど1ヶ月前に発売された初期型PS3がPRO-HGの高速転送に対応している可能性は薄そうです。リリースでもPS3には触れられていないですし。

ただし、ややこしいですが、「PS3本体内蔵のスロットがPRO-HGの高速転送に非対応」だったとしても、それが即「PS3はPRO-HGの高速転送に非対応」となるわけではありません。HXに付属してきたUSBアダプタを使えば、PS3でも高速転送が可能になるからです。たぶん。だからPS3は非対応機器には入っていないのではないかと。

そもそも内蔵スロットがあるのは初期型60GBモデルだけで、私の20GBモデルには最初からスロットが内蔵されていません。20GBを買った私はむしろ勝ち組とさえ言えるでしょう。
ちなみに全くの余談ですが、20GBモデルは全PS3シリーズの中で唯一、無線LAN機能が搭載されていません。有線接続しているので普段は困らないのですが、無線必須のアドパが利用できないのが悲しすぎます。20GBモデルはPS2互換機能があるのは嬉しいですが、昨今、勝ち組ではなく負け組なんじゃないかと思い始めています。

閑話休題。
同じ理屈で、PCの場合も、本体内蔵スロットやお手持ちのUSBカードリーダライタを使うより、付属のUSBアダプタを使ったほうがたぶん速いです。(USBアダプタは出っ張るからイヤだ! という方は、後述のExpressCardアダプタを利用するという手もあります)

USBアダプタ経由で高速転送するときの罠


転送速度は爆速、PS3でも使える(たぶん)という素敵USBアダプタですが、一つ大きな罠があります。

付属のUSBアダプター“MSAC-UAH1”はマジックゲート™に対応していません。

著作権保護技術「マジックゲート」に対応していないと、著作権保護されたデータをコピー/ムーブできないことがあります。メモステのほうはマジックゲートに対応しているのですが、USBアダプタがマジックゲート非対応
そして、「PRO-HG高速転送&マジックゲートに対応したUSBアダプタ」というのはどうもこの世にまだ存在しない可能性があります。(ExpressCardタイプなら「MSAC-EX1」というアダプタが発売されています:ソニースタイルアマゾン

マジックゲートが必要でUSBでしか接続できないときは、PRO-HG高速転送は諦めてPROの転送速度で我慢するしかなさそうです。ちなみに「マジックゲートに対応した、USB接続のメモステPROリーダ/ライタ」が必要な場合、PSPが使えます。
いや、意外といるんですよ。メモステに入ったデータをPCで読もうとして、リーダライタ探している人。PSP持ってるのに。

USBアダプタがマジックゲート非対応というところからも、やっぱりPRO-HGは(とりあえず)デジカメ向け、ということが窺い知れます。私は写真の趣味はないので、そもそも一眼レフどころかコンデジすら持ってないんですよね…(写真を撮りたいときはケータイで)。PRO-HGの真価を活かせる日は(私には)来ない気がします。

▼市場価格調査

ところでこの「“メモリースティックPRO-HG デュオ” HX」8GB(型番MS-HX8G)、お値段は以下のとおり。

アマゾン: 6,480円(5,980+送料500)
○上海問屋: 7,698円~(7,299+送料399~)(Yahoo!楽天
○ソニースタイル: 8,480円(送料無料)
上海問屋は「メモカ激安」という印象があるので比べてみましたが、これに関しては今日のところはアマゾン最強です。ちなみにソニースタイルは「高い」という印象があるので比べてみましたが、そちらは予想を裏切らない結果に。


ところで「PRO-HG」規格は、上述のプレスリリースをご覧になった方はお気付きのとおり、サンディスクとソニーの共同開発です。というわけでPRO-HG対応メモステはサンディスクからも「Extreme III」シリーズとして発売されています。
アマゾン: 5,780円(送料無料)
ソニーの「HX」のようにUSBアダプタは付いてきませんが、その代わり20MB/sの「HX」と違ってこちらは30MB/s。安いのに1.5倍も速いというのは、かなり複雑な気分です。
ただ、高速転送に対応したリーダライタを持っていない場合、別に買おうとすると単品売りされているのは上述のExpressCardアダプタしか選択肢がないようなのでご注意を。
価格.comで見たらこれもアマゾンが最安だったので、他店価格はここには載せません。


PSPで使いたいから別に「PRO-HG」じゃなくていいんだけど、という方にはサンディスクの「Ultra II」シリーズ。「PRO」仕様ですが15MB/sを謳っています。PSPで使う場合に速度を求めるなら、これが最もコストパフォーマンスが良さそう。
アマゾン: 4,480円(送料無料)
これもアマゾンが最安。


8GBのメモステ(正規品)であれば何でもいい! となると、これまたサンディスクになりますが、その普及版が一番安い模様。上述ベンチマークのように、普及版でもソニーのPRO-HGを上回る数値を叩き出すことがあってあなどれません。
アマゾン: 3,600円(送料無料)
○上海問屋: 3,609円~(3,399+送料210~)
これの場合はアマゾンと上海問屋がほぼ同価格でした。ヴィッセル神戸と楽天イーグルスの勝利を祈願しつつ楽天の上海問屋で買うのが安いかも。
昨年末の価格と比べると、150円ほど値上がりしているのは市場経済の妙と言えます。

結論:PSPで使うならどのメモステを買うべきか


というわけで、PSPで使う分には「PRO-HG」である必要はない…ということが分かってしまいました(買った後に)。速さを求めるにしても、4,480円のサンディスク「Ultra II」で充分のようです。

どの容量を買うべきか? は難しい問題ですが、たとえばアマゾンの場合、
○SanDisk Ultra II: 2GB=1,980円4GB=2,580円8GB=4,480円
○SanDisk 普及版: 2GB=1,600円4GB=2,280円8GB=3,600円
というラインナップなので、容量単価(1GBあたりいくらか)を考えると明らかに8GBがお買い得です。
16GBはまだソニーからしか出ていませんが、アマゾンの最安値が8,970円、上海問屋だと9,898円~(9,499円+送料399円~)。お値段的には「Ultra II」8GBと容量単価はほぼ変わらず、と考えてよさそうですが、転送速度がUltra IIと比べてどうかは分かりません。

実は私が買った店は価格設定が特殊で、容量単価だと4GBのほうが8GBよりも安かったんですよ。4GBを2枚買って、さらに千円くらいプラスしないと8GBの値段に届かない。しかも4GBを2つ買えばUSBアダプタも2個。
コストパフォーマンス的には4GBのほうがお得なんですが、でも今4GB買っても寿命は短いよな…と思い、敢えて8GBを買うことにしました。PSPでゲームアーカイブス遊ぶにしても、1本で数百MBの容量を使うこともザラです。例えば、
バイオハザード2 … 750MB
ゼノギアス … 755MB
メタルギア ソリッド … 780MB
ポポロクロイス物語II … 895MB
確かに考えてみれば、PS1のソフトってCD-ROMでしたから、2枚組・3枚組ともなればギガ行っても不思議はありません。あ、「双界儀」は1400MBとあります。

そんなわけで、いま2GB使っててカツカツなんですから、4GBを買っても遠からず足りなくなりそう。だったら、8GBのほうが千円高かったとしても、それで買い換え時期が1~2年延ばせるなら、むしろトータルで見れば安く上がる可能性もある……かもしれません。

というような理由で私は8GBがオススメだと思うのですが、アレコレ考えたところで、メモリーカードの値段なんて1年2年もすれば目を覆いたくなるような値下がりをするのが世の常ですから、千円得したとか損したとか考えること自体が不毛なのかもしれません。むかーし買った8MBのCFはいくらしたっけなあ……。容積は何分の1になっておきながら、容量は1,000倍です。でもなんかもったいなくて未だに捨てられません。プリンタ(複合機)のCFスロットに挿しっぱなしになっていて、主にホコリ侵入ガードとして活躍しています。

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